茨城県は25日、城里町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの感染を確認したと発表した。飼育されている採卵鶏約97万羽を殺処分する予定で、今季では全国最大規模となる。養鶏場での鳥インフルエンザ発生は同県では今季初。全国では10例目で、殺処分対象数は計約365万羽に膨らんだ。
県によると、養鶏場から24日午前に「鶏がまとまって死んでいる」と家畜保健衛生所に通報があった。簡易検査で陽性と判明し、遺伝子検査の結果、感染が確認された。
鳥インフルエンザが大流行した2022年秋から23年春のシーズンには、26道県で84例が確認された。殺処分数は過去最多の約1771万羽に上り、卵不足による価格高騰は「エッグショック」と呼ばれた。
今季も卵の価格は高騰しており、JA全農たまごが25日発表した鶏卵の卸値は1キロ当たりの基準値(Mサイズ、東京地区)で345円となった。23年3~6月に記録した最高値350円に迫る水準で、今年11月18日から同じ金額で高止まりが続いている。
〔写真説明〕茨城県庁=水戸市