■これまでのあらすじ
夫の心ない言葉に疲れ切っていた妻は、ひそかに買った宝くじが3億円当選していると知り、このお金は絶対に夫に渡さないと誓う。お茶会を楽しんでいた妻の姿を偶然見た夫は、帰宅後にレシートを出すよう要求する。しかしレシートが見当たらず動揺する妻に、夫は「探しに行けよ」と言い放つ。探しても見つからないと悟った妻は、同じ内容のレシートを持つママ友に助けを求めることに。快く応じてくれたママ友に救われ帰宅するが、たった270円のために人を巻き込み、時間も労力も費やしたことを思うと、どうしてもやりきれない気持ちがこみ上げる。帰宅すると、空になった弁当の容器が目に入り…。
夫の心ない言葉に疲れ切っていた妻は、ひそかに買った宝くじが3億円当選していると知り、このお金は絶対に夫に渡さないと誓う。お茶会を楽しんでいた妻の姿を偶然見た夫は、帰宅後にレシートを出すよう要求する。しかしレシートが見当たらず動揺する妻に、夫は「探しに行けよ」と言い放つ。探しても見つからないと悟った妻は、同じ内容のレシートを持つママ友に助けを求めることに。快く応じてくれたママ友に救われ帰宅するが、たった270円のために人を巻き込み、時間も労力も費やしたことを思うと、どうしてもやりきれない気持ちがこみ上げる。帰宅すると、空になった弁当の容器が目に入り…。
■腑に落ちない理不尽さが胸に広がる


■人には270円のコーヒー代を責め立てておきながら…


■息子に声をかけられ我に返ると――


夫が食べたのであろう空の弁当箱がテーブルに残され、レシートには弁当が二つ分だけ。そこに妻の分がないことに、胸の奥に言いようのない気持ちが広がります。
たった270円のコーヒー代には厳しいのに、自分の1000円の弁当は平然と買う――節約節約とうるさく言う夫はいったい何なんだろう、とモヤモヤが膨らんでいきました。
そんなとき、息子の「お母さん」の声でハッと我に返ります。
見ると息子は、自分のお弁当を半分残して「お母さんの分、取っておいたよ」と差し出してくれたのです…!