「あれさえ見つかれば…!」決定的な証拠を求めて妻が向かった先は――?【宝くじで3億円当たりました Vol.9】

■これまでのあらすじ
夫の心ない言葉に日々疲れを募らせていた妻は、ひそかに確認した宝くじが“3億円当選”していると知り、このことだけは夫に知らせないと静かに心を決める。外では穏やかに見える夫だが、家庭では厳しく、いつも息子の話から派生して妻の過去を全否定する。思わず妻が涙をこぼすと、その後は決まり文句のように抱きしめて謝るものの、主張は変わらず、会話は毎回同じ流れで終わっていく。夫はそれで収まったつもりだが、妻の胸には不満と疲れが積み重なり、かつての気持ちを思い出せないほど追いつめられていた。

■夫のスーツを確認してみると…

■入っているのは紙屑だけ――だったら…!

■女性の髪の毛でも入っていれば…

夫の部屋に入った妻は、ふと目に留まったジャケットのポケットに手を伸ばします。

もしかしたら──そんな思いで探ってみても、出てきたのは丸められた紙くずだけ。

続いてスラックスにも手を入れてみたものの、そこにあったのは想像とはまったく違う、ただの縮れた毛。

思わず声をあげた妻は、すぐにそれをゴミ箱へと放り投げました。

夫といること自体が苦しくなっていた今、心のどこかで“何か決定的な証拠があれば…”と期待してしまったのでしょう。

しかし、探しても探しても何も見つからない。虚しさだけが残る結果となってしまったのです。

▶︎次回 Vol.10 裏切られていた方が楽だった…それでも妻が夫を嫌いになれない理由◀︎前回 Vol.8 繰り返される“お決まりの流れ” 妻の痛みは積もるばかり【全話読む】 宝くじで3億円当たりました“情報格差”で、子どもの進路に影響が出る!?【「教育費どうしようかな?」と思ったら】「絶対にあの子を取り戻してみせる」悲劇の始まりは夫との出会いから【義母に奪われた私の子】