清水エスパルスは8日、新監督に吉田孝行氏が就任することを発表した。
清水は2025明治安田J1リーグで11勝11分16敗の成績を残し、勝ち点「44」を積み上げて14位でシーズンを終えた。同シーズン限りで、2022シーズン途中よりおよそ3年間指揮を執った秋葉忠宏監督の退任が決定。清水を3年ぶりにJ1の舞台へ導いた“熱血指揮官”と袂を分かち、来季は新体制でスタートすることが明かされていた。
2025明治安田J1リーグ最終節のファジアーノ岡山戦(●0-2)の翌々日、クラブは新たに吉田監督の就任を発表した。現在、神戸を率いる吉田監督は、現在時代に横浜F・マリノスやヴィッセル神戸などで活躍。引退後は指導者の道を歩み始め、2015年に古巣である神戸のコーチに就任した。シーズン途中の2017年8月には監督に就任し、2018年9月までクラブを指揮しただけでなく、2019年4月からの約2カ月間も、2次政権として暫定的にクラブを率いた。
2020年はV・ファーレン長崎でコーチに就任し、翌シーズンは5月まで監督としてトップチームを指揮。2022年に強化部スタッフとして神戸へ帰還すると、同年6月には、ミゲル・アンヘル・ロティーナ前監督の後任として自身3度目の就任を果たす。当時、最下位に沈んでいた神戸を見事にJ1残留に導くと、2023シーズンにはクラブ史上初のJ1制覇を達成。昨シーズンはリーグ連覇に加え、天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会との“2冠”も成し遂げていた。
就任に際し、吉田監督は清水を通して次のようにコメントを発表している。
「エスパルスファミリーの皆様。このたび、来シーズンより清水エスパルスの監督に就任することになりました。反町GMをはじめ、フロントの皆様が強い想いを持って誘っていただいたことに、心から感謝しています。清水は『サッカー王国』として特別な歴史と文化を持つクラブだと感じています。ファン・サポーターの皆様とともに、もう一度強い時代を取り戻したい。その覚悟とともに、このクラブを必ず強くしなければならないという責任を強く感じています。攻守にアグレッシブで、観ている方に勇気と感動を与えられるサッカーを実現するために全力を尽くします。エスパルスファミリー全員で力を合わせ、強い清水エスパルスを作っていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします」
なお、神戸は2025-26シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートに参戦しており、9日に控えたリーグステージ第6節の成都蓉城(中国)戦が、吉田監督が神戸を率いてのラストマッチとなる。
【ハイライト動画】清水、最終節はホームで岡山に完敗