7日、2025 J1昇格プレーオフ・準決勝が行われ、ジェフユナイテッド千葉とRB大宮アルディージャが対戦した。
16年という長すぎる時間に終止符か、J3からJ1へと一気に駆け上がるのか。年間順位が3位のジェフユナイテッド千葉は、最終節FC今治戦で5-0と大勝したものの、自動昇格圏内の2クラブも勝利したため、最多6度目となるJ1昇格プレーオフに回ることに。対するRB大宮アルディージャは、最終節レノファ山口FC戦で2-3と敗れ、6位にまで後退。同プレーオフにおいて、90分で決着が付かなかった場合は、年間順位の上位クラブが勝者となるため、“2連勝”が必須となった。
千葉の本拠地『フクアリ』で行われた試合は、開始直後から一進一退の攻防が続く。そのなかで、千葉はMF田口泰士のコーナーキックから立て続けにチャンスを作ったが、相手GK加藤有輝の好守もあり、先制点には至らなかった。
すると20分、試合を動かしたのは、コーナーキックのチャンスを活かした大宮だった。デザインされたショートコーナーで意表を突くと、エリア左手前でボールを受けたFW津久井匠海が対角線上にクロスを上げると、ファーサイドのDF市原吏音が折り返す。最後は、MF泉柊椰が詰めて先制に成功した。
さらに32分、自ら招いたピンチを凌いだ大宮は、DF関口凱心が右サイドから中央へとドリブルを開始し、エリア手前から左足一閃。ディフレクションでコースが変わったのもあり、ゴールネットに吸い込まれた。
0-2で折り返した後半、次の1点は早々に大宮に入った。48分、またしてもデザインされたコーナーキックで虚を突き、MFアルトゥール・シルバのミドルシュートで、決勝進出を大きく手繰り寄せる3点目をゲットした。
最低でも3点が必要となった千葉だったが、ここから歴史的なカムバックを見せることになる。71分にFWカルリーニョス・ジュニオが1点を返すと、その6分後にはMFエドゥアルドがボレーを突き刺して1点差に。17年前の、“フクアリの奇跡”が想起される展開になると、83分にそれが現実となる。裏に抜け出した、“17歳”のFW姫野誠が相手GKとの1対1を冷静に制して同点に。さらにさらに87分、セットプレーからDF河野貴志が決めてついに逆転に成功したのだ。
試合はこのまま4-3でタイムアップ。3点差をひっくり返してみせた千葉が、決勝戦へと駒を進めることに。13日に行われる決勝戦で、徳島ヴォルティスとジュビロ磐田の勝者と対戦する。
【スコア】
ジェフユナイテッド千葉 4-3 RB大宮アルディージャ
【得点者】
0-1 20分 泉柊椰(RB大宮アルディージャ)
0-2 32分 関口凱心(RB大宮アルディージャ)
0-3 48分 アルトゥール・シルバ(RB大宮アルディージャ)
1-3 71分 カルリーニョス・ジュニオ(ジェフユナイテッド千葉)
2-3 77分 エドゥアルド(ジェフユナイテッド千葉)
3-3 83分 姫野誠(ジェフユナイテッド千葉)
4-3 87分 河野貴志(ジェフユナイテッド千葉)