カレーばっかじゃない! 海自自慢の「激ウマ献立」でも “絶品は護衛艦以外にあり” どういうこと?

海自メシといえば「金曜カレー」が有名ですが、実は乗員が密かに愛する絶品メニューがまだまだあります。しかも本当に美味なのは護衛艦ではなく潜水艦だとか。知られざる海自メシの世界に迫ります。

海自=カレー! でも絶品は他にあり

 海上自衛隊の食事といえば、カレーライスを思い浮かべる人が多いでしょう。毎週金曜日のお昼にカレーを食べることで、長い航海の中で曜日感覚を忘れないようにする習慣はあまりにも有名ですよね。

 海自のカレーは艦艇ごとにレシピが違い、その詳細は「防衛機密」なんて冗談で言われるほど工夫が凝らされています。コクを出すために隠し味でインスタントコーヒーを入れたり、乗員の評判に合わせて具材を変えたり。だからこそ「どこの艦のカレーが一番おいしいか」という話題は、隊員のあいだでも盛り上がる鉄板ネタです。

 しかし海自の名物料理はカレーだけじゃない! ここで注目したいのが「給養員」と呼ばれる調理担当の隊員です。彼らは専門分野を学ぶ施設である第4術科学校(京都府舞鶴市)の門をくぐり、フルコースを作れるほど本格的な料理技術や栄養学を学びます。

 海上自衛官の1日の摂取カロリーは、およそ3000kcal以上とされています。さらに1日あたりの食費も決まっているため、それらを考慮したメニューを毎日作ります。主婦である筆者(たいらさおり:漫画家/デザイナー)としては思わず尊敬してしまうほど、給養員のお仕事はレベルが桁違いに高いのです。

 メニューは家庭的なものから挑戦的なものまで幅広く、サバの味噌煮や豚の生姜焼きといったおなじみの家庭料理はもちろん、料理人顔負けのフランス料理や、パティシエに匹敵するほどのケーキ盛り合わせ、カットフルーツ盛り合わせまで手掛けます。

 ちなみに護衛艦「いずも」では、「10種類のおにぎりチャレンジ」なんて企画も(海上自衛隊公式HPより)。食べることが毎日のモチベーションになるように、ちょっとした遊び心まで盛り込まれているんです。

最も美味しい艦メシ出すのは水面下にあり!

 とはいえ、護衛艦を超える美味しさと評判なのが潜水艦のご飯です! 潜水艦は娯楽がかなり限られるため、食事は大切なリフレッシュ時間。なので潜水艦の給養員は腕自慢が揃っています。

 潜水艦の中はとても狭くて、食材の収納にも一工夫が必要になります。たとえば痛みにくい根菜類は食堂の椅子に収納するなど、少しでも新鮮な食材をたくさん搭載できるよう工夫しているそうです。

 ちなみに、潜水艦は隠密性が何より大事なので、食事の時に使われる金属のプレートも音が出にくい樹脂製の食器を利用しているとか。

 ちなみに、余談ですが夫のやこさんは、所属している護衛艦のご飯が美味しすぎて気づいたら体重が増えてしまい、現在必死にダイエット中です。うっかり増量してしまうほど「艦メシ」は危険で魅力的な存在。とはいえ、これは海自のご飯がそれだけ愛されている証拠でもあるんです。

 洋上生活では「食事」が最大の楽しみ。栄養バランスだけでなく、心身ともに元気になる源が「艦メシ」というわけです。一部のメニューは公式HPでレシピが公開されていて、家庭でも挑戦できるようになっています。

 普段の食卓に「艦メシ」を取り入れてみれば、ちょっとした航海気分を味わえるはず。カレーだけじゃない、多彩な海自のご飯事情を知れば、「自衛隊の食事=カレー」というイメージも大きく変わるかもしれませんね。やこさんが日々熱く語る海自の力めし。妻である私も負けていられません。

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