<カシオワールドオープン 最終日◇30日◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知県)◇7375ヤード・パー72>
今大会が終了し、来季のシード権獲得なる賞金ランキング上位65人(1名義務試合数が不足し66位まで)が決定した。そのうちの安森一貴は、プロ7年目にして初のシード入りを果たした。
「長かったですね…。同い年の選手とかシードを取っていて、優勝もしているので、取り残されている感じがあった。よかったです」と安堵の表情を浮かべる。
大阪府出身で、1997年生まれの28歳。大商大高時代には「大阪府高校選手権」で優勝。関西学院大時代は「日本学生選手権」で3位などの成績を残した。大学4年の2019年にQT(予選会)に挑戦し、プロへ転向。20-21年シーズンのQTではサードステージで敗れ、22年は国内下部ツアーも限られた試合への出場にとどまった。
QT12位の資格で迎えた23年は、「〜全英への道〜ミズノオープン」で3位に入り、海外メジャー「全英オープン」(1打足らずで予選落ち)への出場を果たした。しかし同年のQTではファイナルステージに進めず、推薦枠でのスポット参戦。今年はQT31位で挑み、出場した16試合のうちトップ10入りは「バンテリン東海クラシック」での2位を含む2回。賞金ランキングは42位となり、来季のシード権を確保した。
「2年前に取り損ねたシードをやっと取れた。去年1年間は推薦でしか出られていなかったんです。なので、その1年間で課題の見直しをして、そこでしっかり積み重ねていけたかなと思います」。昨シーズン、思うように試合に出場できなかった中で課題となっていたショートゲームに集中的に取り組んだことが、今年の結果につながったという。
自己最高位の賞金ランキングとなった一方で、今大会はトータル3アンダー・58位タイに終わり、悔しさも残る。「また課題も見つかったので、それを来年の開幕戦に向けて、取り組みたいなと思います」。新たな改善点を見出し、来シーズンに向けて調整に励んでいく。目標は「優勝したいですが、まずは(みんなと)同じところで、ずっと戦っていくこと」を掲げた。
そのほか、初の賞金シード獲得者は、今年の「日本オープン」で片岡尚之とのプレーオフに惜しくも敗れ2位で終えたプロ13年目で34歳の原敏之、24歳の古川龍之介、今大会を2位で終えた27歳の砂川公佑、24歳の出利葉太一郎、22歳の福住修となる。(文・高木彩音)
※初シード獲得者(賞金ランキング)■プロ転向した西暦
・原敏之(34位)■2012年
・古川龍之介(40位)■2022年
・砂川公佑(41位)■2020年
・安森一貴(42位)■2019年
・出利葉太一郎(58位)■2023年
・福住修(61位)■2024年
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