“1億円突破”&“誇れる冠”を達成 高橋彩華は課題克服のオフへ「年間2、3勝も見えてくる」

<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 最終日◇30日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6543ヤード・パー72>

今年6月の「宮里藍サントリーレディス」で3シーズンぶりとなる通算2勝目を挙げた高橋彩華は、最後を締めくくるメジャー大会をトータル3アンダー・9位タイで終えた。5年連続6度目の出場となる大会で、2021年(5位)、23年(2位)に続く3度目のトップ10入り。一見、好相性にも思えるが、本人は「パッとしない1週間。難しい」と苦笑いだ。
「グリーンが好きになれない」というのが、その理由。慣れぬ高麗グリーンに加えて、傾斜も厄介なのが、しっくりとこない。とはいえ、4日間のパット数は全体7位タイの『27.50』。それでも、「もったいないプレーが多かった」と、そこを“伸ばしあぐね”の原因と考えている。

今年はひさびさの優勝も手にし、その“特典”で8月の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英女子)にも出場。華々しい1年になったが、こちらもやはり100点とは言えない表情だ。「それ以外で優勝争いに入れなかった」。トップ10入りはこの試合で12回目、メルセデス・ランキングも5位で終えたが、「複数回優勝」を目標に掲げてきた27歳にとっては、不完全燃焼の気持ちも強い。

だが誇れる勲章も2つ手にした。『75.3030%』のパーオン率と、『90.2525%』のパーセーブ率はツアー1位の数値。さらにリカバリー率もトップに立った。これについては、よろこびと驚きが入り混じった様子だ。「今年はボギーを少なくするのが課題でオフも取り組んだので、(パーセーブ率は)結果につながった。でも、(パーオン率は)そんなに乗せてない印象…なんなら『曲げたな~』という印象が強いくらい」。ただこの反省は、生命線となる2打目以降のショットに、まだまだ伸び代があるという裏返しとも言える。

攻守において重要なスタッツを押さえたことで、安定感につながったのは事実。「来年は(ミスの)範囲が狭められるようにオフに振りこみます」。さらなる向上を目指す冬になる。さらに本人が大事にしたいスタッツとして「パット」を挙げる。「ショットは(数字を)キープして、パターのランクが上がれば、年間2勝、3勝も見えてくる」。今季のパット数はパーオンホールが『1.8121』の32位、1ラウンド当たりが『29.8364』の49位。ここが課題になる。

長年、目標の1つにしてきた単年シーズンでの「1億円突破」は叶えた(1億1077万6427円=4位)。もう1つ掲げてきた「複数回優勝」の実現へ向け、さらなる進化を求める冬を過ごす。

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