<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 3日目◇29日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6543ヤード・パー72>
先週22日に40歳の誕生日を迎え、12回目の出場となる藤田さいきが、終盤に見事な粘りを見せて首位と4打差の9位タイで最終日を迎える。2002年に38歳224日で優勝した高又順(韓国、こう・うすん)の大会最年長記録更新がかかる。
14番でバーディを奪った後の15番。この日3番目に難しいホールで、2打目をグリーン左に外すが、10メートルの大きく曲がるラインに乗せてチップインバーディ。続く16番パー3は「ダフリました」と左に大きく曲げたが、35ヤードのアプローチを3メートルに寄せる、「フックに見える傾斜だけど1カップ半スライス」と芝目を読み切ってパーセーブ。17番も寄せワンでパーと切り抜けた。
そして難関の18番。ティショットを右ラフに曲げて、打ち上げのグリーンエッジまで残り165ヤード、ピンまでは188ヤード。右サイドのラフは順目だが、「順目でも芝が長いからフルスイングすると引っかかるんです」。5番ユーティリティの距離だが4番ユーティリティを握り、「ライナーでグリーン手前の土手に当てる」と、狙い通りに手前のラフに運ぶ。
3打目はティフトン芝に埋もれていたが、「サンドウェッジでポンと上げてあとは転がす」とピン手前2メートルに寄せると、1カップ右に曲がるラインを流し込んでパーで締め。終盤5ホールは4パットでしのぎ、この日は4バーディ・1ボギーの「69」で回り切った。
「めちゃめちゃしのいでいます。このコースはショットが良くてもバシバシつくコースではないので、ショートゲームがないと上にはいけない」。今週は決してショットが好調とはいえないが、熟練の技とパッティングで好位置につけている。
例年よりラフが長く、難度が上がっているが、もともと芝目が強くて硬いコーライグリーンが選手を苦しめる。左に曲がる傾斜なのに打ってみると芝目が勝って右に曲がるなど、選手を混乱させる箇所も少なくない。
12回目の出場ともなると“攻略法”を心得ている。グリーンの基本情報は頭に入っていて、実際にラインを読むときは「基本のデータとグリーン面をよく見て芝目を確認し、同伴者が打っている転がりをよく見る」とコーライグリーン用のルーティンを持つ。
「ベントの場合は自分のイメージを大事にしたいので同伴者のボールは見ませんが、コーライは“確認”の意味でもしっかり止まるまで見ています」と、情報をフル活用している。
「もちろん同じようなところから打っても、同じ転がり、切れ方をするわけではないので、入らなければ“仕方ない”ぐらいですぐに気持ちを切り替えます」。想定外の転がりをしてもイライラしない。
またコーライグリーンのショートパットは、芝目に負けないように強気で打つというのが定石だが、「ショートパットでも常に強気ではありません。横目だったら距離感を合わせて芝目に乗せるイメージとか、状況によって変えています」と、ジャストタッチで流し込む意識も時には必要だ。
スタート時は7打差あったが、終わってみれば4打差9位タイと順位を上げた。4打差は逆転優勝の射程圏内といえる。3年ぶりツアー7勝目だけでなく、『40歳8日』での大会最年長優勝記録の更新、19年の李知姫(韓国)以来の40代優勝がかかる。
「18ホール体力が持つかどうかですね」と笑って話すが、「前半を頑張って、惰性で後半も頑張れたら、頑張る」。日本人最年長シード選手は、肩の力を抜いて最終日を迎える。(文・小高拓)
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