<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 3日目◇29日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6543ヤード・パー72>
ルーキーの荒木優奈がしり上がりに調子を上げてきた。初日は「73」の23位と出遅れたが、2日目は「72」で19位、この日は「69」で9位タイに急浮上。前半で4バーディ・1ボギーと伸ばし、後半は粘りのゴルフでパーを重ねてのトータル2アンダー。ホールアウト後の足取りも軽かった。
「前半はショットもパットもいい感じでした。後半はショットが乱れて、たくさんバンカーに入れて、耐えるゴルフになったけど、ボギーを打たずに60台で上がれてよかったです」
熊本・玉名市出身で、高校は宮崎市内の日章学園に進んだ。同学年の菅楓華と切磋琢磨した3年間。この大会には菅とともにボランティアで参加した。3年生のときは4日間すべてキャリングボード担当で、鈴木愛の組についたことを覚えている。
その年は最初のプロテストに失敗した。「楓華は合格したのでQT(予選会)に行っていたけど、私は落ちてヒマだったので」と失意の裏方だったが、2年後の今は主役の一人として、フェアウェイの真ん中を歩いている。
「この大会に出ることができてうれしい」。昨年のプロテストに合格したルーキーで、今大会に出場しているのは荒木と入谷響の2人だけ。高校時代は「試合で年に一度は回っていたけど、セッティングとか全然違って難しい」という宮崎CCで、優勝も狙える位置でプレーしている。
この日は3週間前の日米共催「TOTOジャパンクラシック」でプレーオフで敗れた畑岡奈紗との2サムで回った。“再戦”は「まだ3日目だし、特に気にしていなかった」と自分のプレーに集中。畑岡も「69」で直接対決はドローに終わったが、「ピンチになってもボギーを打たないし堂々としている。私はすぐに気持ちが下がってしまう」と、日米通算12勝の実力者に脱帽し、大いに刺激を受けた。
9月の「ゴルフ5レディス」でツアー初優勝を果たした。プロ初戦だった開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」でいきなり7位に入るなど、トップ10入りは初優勝も含めて13度もある。ルーキーでは断トツの安定度を誇り、メルセデス・ランキングは6位に躍進。賞金ランキングも同じく6位。今大会で単独7位以上に入れば獲得賞金は1億円を突破する。20歳166日の大台突破は、生涯獲得賞金では菅楓華の20歳162日に次ぐ、歴代8番目のスピード達成となる。
首位とは4打差。「意気込みすぎて気合を入れてもワナにはまるだけ。目の前の1打に集中して、いい結果で終わりたい」。QTランク37位でスタートしたルーキーイヤーで36試合すべてに出場。それだけでも快挙だが、まだ最後の仕事が残っている。(文・臼杵孝志)
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