<カシオワールドオープン 事前情報◇26日◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知県)◇7375ヤード・パー72>
アマチュア時代の2007年から国内男子ツアーに出場する通算20勝の石川遼が、所属先のカシオの大会で出場300試合目を迎える。この日は風が強く吹くなか、プロアマ戦で18ホールをプレー。ゲストに丁寧にゴルフを教える姿がほとんどだが、そのなかでコースコンディションの確認や調整にも励んでいた。
自身のゴルフの状態は「そんなに悪くないと思います」。直近5試合で3度のトップ10入り。振り返ると「それぞれ自分の中ではまったく違うストーリーでしたが、100点のラウンドは一度もない。でも、70点、80点のラウンドを続けることができていますし、それが得意コースであれ苦手コースであれ、70点、80点の内容で回れれば結果もそんなに悪くならない、ということを自分自身に証明できた」と手応えはある。
コースも印象は悪くない。フェアウェイは広く、グリーンも大きい。そうすると全体的に「パーオン率やフェアウェイキープ率も高くなると思います」とチャンスにつく確率は上がる。カギとなるのは「二段グリーンや、大きいグリーンでマウンド越えのロングパットが多くなる」と話すグリーン上の読み。パッティングが重要となりそうだ。
なにより今大会が石川にとって今シーズン最後の国内ツアーとなる。来週12月2日から米国男子ツアーの来季出場権をかけて争われる予選会の2次予選に挑戦するからだ。それでも「とりあえず今週は、今週」というスタンスだ。
「来週のためにこれをやりたい、ということは特にない。自分にとって大事なのはメンタル、マインドセットの部分。そこの練習や意識づけは、毎試合通して当然行っていますし、どの試合でも自分で培ったマインドで、いい結果につなげられるようにしていきたい」と胸の内を明かす。
ホストプロとして挑むこの大会での優勝は、いまだ果たしていない。「トップ10の回数などで言えば、この大会とは相性が良いと思っています。イメージも悪くない。優勝できるかどうかよりも、自分でチャンスを作ることに集中していきたい」。ホストVを手土産に、海を渡りたい。(文・高木彩音)
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