シード争いで明暗…喪失は16人 ダイヤモンド世代のひとりがプロ転向後初の屈辱「歯車が狂った」

<大王製紙エリエールレディス 最終日◇23日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>

ツアー初優勝を挙げたプロ1年目の2022年に初めて手にし、そこから1度も外していなかったシードを4年目のシーズンに喪失することになった。22歳の尾関彩美悠は、「今シーズンはいろいろトライはしたけど、なかなかうまくハマらない年でした」と、メルセデス・ランキング(MR)82位に終わった苦難の1年を振り返る。
春先から予選落ちの文字が目立った。「オフに去年とは違うクラブを試して、ガラッと替えたけど、それがハマらず歯車が狂った印象」というのが今季だった。34試合に出場し、トップ10入りは「NEC軽井沢72ゴルフ」の8位と「ゴルフ5レディス」の4位の2回のみ。予選落ちは19回を数えた(棄権が1)。「何かがよくなったら、次は別のところが悪くなるというのをずっと繰り返していました」。とにかくかみ合わないシーズンだった。

今週は「棄権も考えた」という激しい頭痛とも戦いながら、4日間を完走。22位タイとまずまずの成績を残した。「自信になるゴルフだったので、それを再来週まで維持したい」というのは、光明だ。12月2日からのファイナルQTを、しっかりと見据えていく。

竹田麗央らと同世代で“ダイヤモンド世代”とも呼ばれる2003年生まれ。今後のツアーを支える世代のひとりは、試練をくぐり抜け、来年も再び慣れ親しんだレギュラーツアーに戻りたい。「まずはクラブを替え過ぎないように。ちょっとしたことでゴルフは変わると思うので、そこに目を向けてやっていきたい」。じっくりと自分に向き合い、最適解を見つける冬にする。

今季は米ツアー組の岩井明愛、古江彩佳、西郷真央も含め、シード選手のうち16人が来季の出場権を喪失した。この屈辱を力に、QTへと挑んでいく。

【その他、最終日にシード喪失が決まった選手の声】
■野澤真央(MR74位)
「いろいろ経験した1年でした。シードを獲るのも大事だけど、今年は球筋をフェードからドローに変えたり、いろいろやって、それがここ1カ月くらいでいい形になってきた。それはそれでよかったと思います。(QTは)不安がないと言ったらウソになる。自分を信じてやるしかないですね。頑張って、信じ切ります。今週は調子があまりよくなかったので、微調整して(最終QTがある)再来週を迎えたいです」

■川﨑春花(MR75位)
「最後のほうになって少しよくなったという感じなので(シード喪失も)仕方ないですね。いいショットも悪いショットも出るけど、悪いショットが大きなミスにつながるから、(QTまで)練習します。調整するところは全部。スイングももう少し安定させて、アプローチも…全部です。ただ、やることは自分のなかでは明確なので、あまり不安はないです」

■山内日菜子(MR79位)
「すごく調子が悪いわけでもなく、すごくいいわけでもない。そんな1年でした。去年はパーオン率が低く、そこを一生懸命やっていた。それはよくなりスイング自体も特に悪いと思う事はなかったけど、なかなかもう1個上のレベルに届かない…という一年でした。安全にいき過ぎる部分があった。私が得意なのはアプローチとパター。もっと攻めていきたい。ショットもだいぶよくなっているので、ピンに絡めるショットを打ちたい。QT頑張ってきます」

■リ・ハナ(MR93位)
「夏頃に左肩をケガしてからなかなか…。夏頃は自分のスイングもできなかったけれど、秋になって感覚も戻りそうだなと思ったら、(シーズンが)終わりました。自分のスイングを1、2ラウンドはできるけど、最後までもたない。そうならないように変えていきたいです。クラブセッティングも今年はなかなか定まらなかったので、来季は開幕までに間に合わせたいです」

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