FIFAワールドカップ26欧州予選・グループF最終節が16日に行われ、ポルトガル代表とアルメニア代表が対戦した。
ポルトガル代表はグループFの戦いで3連勝と順調なスタートを切ったが、後半戦に入ると急失速。ハンガリー代表と2-2で引き分けた後、前節はアイルランド代表に0-2で敗れ、本大会の出場権獲得は最終節まで持ち越されることなった。加えて、前節はキャプテンで絶対的主軸のクリスティアーノ・ロナウドが、肘打ち行為でレッドカードを提示されており、今節は出場停止。このような状況の中、既にFIFAワールドカップ出場の可能性が絶たれたアルメニア代表をホームに迎えた。
試合は序盤の7分に動く。ポルトガル代表が敵陣左サイド深い位置でフリーキックを獲得すると、キッカーを託されたブルーノ・フェルナンデスは、クロスを匂わせて直接狙う。GKがなんとか弾いたボールはポストに直撃したが、こぼれ球をレナト・ヴェイガが押し込み、ポルトガル代表が先手を取った。
だが、アルメニア代表も簡単には引き下がらない。18分、右サイドでジョアン・カンセロに体をぶつけ、ドリブルで持ち運んだグラント・レオン・ラノスがグラウンダーのボールを折り返すと、ゴール前へ走り込んだエドゥアルド・スペルツァンがダイレクトでねじ込む。これで試合は振り出しに戻った。
ホームでFIFAワールドカップ出場権を逃すわけにいかないポルトガル代表としては、嫌な試合展開となったが、28分にはC・ロナウドに代わってセンターフォワードのポジションに入ったストライカーが躍動。ボックス内で相手のバックパスを狙っていたゴンサロ・ラモスが、奪ってからGKを抜き去り、勝ち越しの一発を沈めた。
このゴールで勢いに乗ったポルトガル代表は直後の30分、敵陣右サイドでのボール奪取から鮮やかなパスワークを見せ、最後はペナルティエリア手前の位置に顔を出したジョアン・ネヴェスがミドルシュートを突き刺す。J・ネヴェスは前半終盤の41分にも、ペナルティエリア手前中央で得たフリーキックを直接叩き込んだ。
前半アディショナルタイムにはB・フェルナンデスがPKを沈め、ポルトガル代表が4点をリードしてハーフタイムに突入。後半に入ってもポルトガル代表は攻撃の手を緩めず、立ち上がりの52分には、G・ラモスとのパス交換から、ボックス内へ走り込んだB・フェルナンデスが右足でシュートを流し込む。72分には、ボックス内でカルロス・ボルジェスが倒され、この日2度目のPKを獲得すると、B・フェルナンデスが難なくゴール左上に決め、ハットトリックを達成した。
さらに81分、左サイドからB・フェルナンデスが上げたクロスボールをヴェイガが折り返し、最後はJ・ネヴェスが押し込む。J・ネヴェスもハットトリックを達成すると、後半アディショナルタイムには、途中出場していたフランシスコ・コンセイソンが左足で豪快なミドルシュートを蹴り込み、ゴールショーを締め括った。
試合はこのままタイムアップ。9発とゴールラッシュを見せたポルトガル代表が、7大会連続通算9度目のFIFAワールドカップ出場を決めた。なお、グループFで2位に入り、2次予選(プレーオフ)に進むのは、他会場で行われた試合の結果、アイルランド代表となった。
【スコア】
ポルトガル代表 9-1 アルメニア代表
【得点者】
1-0 7分 レナト・ヴェイガ(ポルトガル代表)
1-1 18分 エドゥアルド・スペルツァン(アルメニア代表)
2-1 28分 ゴンサロ・ラモス(ポルトガル代表)
3-1 30分 ジョアン・ネヴェス(ポルトガル代表)
4-1 41分 ジョアン・ネヴェス(ポルトガル代表)
5-1 45+3分 ブルーノ・フェルナンデス(PK/ポルトガル代表)
6-1 52分 ブルーノ・フェルナンデス(ポルトガル代表)
7-1 72分 ブルーノ・フェルナンデス(PK/ポルトガル代表)
8-1 81分 ジョアン・ネヴェス(ポルトガル代表)
9-1 90+2分 フランシスコ・コンセイソン(ポルトガル代表)
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