「まず代表選手は大変だなって(笑)。自分もちゃんと代表に入って試合に出続けることはほぼなかったので、代表ウィークも休みなくやっている日本代表選手はすごいなというのは、まず感じました。それでも日本を代表してプレーすることは、疲れよりもありがたいことですし、幸せなことだと感じています」
充実した表情でこう語ったのは、渡辺剛だ。今年6月の活動から継続的に招集され、今や日本代表の最終ラインに欠かせない存在へと成長している。今夏移籍したオランダの強豪フェイエノールトでもレギュラーとして活躍しており、2025年に大きな飛躍を遂げた日本人選手の一人だ。年内最後の試合となる18日のボリビア代表戦で勝利を飾り、充実の一年を締めくくりたいところだ。
渡辺は9月のメキシコ代表戦、10月のパラグアイ代表戦は3センターバックの中央でプレー。歴史的初勝利を飾った10月のブラジル代表戦、そして今月14日のガーナ代表戦では3センターバックの右を務めた。中央でも右でも変わらない高クオリティでプレーできるのが渡辺の強み。「真ん中はドシッと相手のセンターFWと1対1で戦う場面が多いですけど、サイドだと潰すために長い距離を走ったり、裏のケアも多くなったりする。やるポジションによって頭を使いながら、やり方を変えることは大事」と説く。
15日、16日の全体練習終了後にはガーナ戦で出番のなかった板倉滉、安藤智哉、瀬古歩夢の3人が、3バックの左右中央を入れ替えながら居残り練習に励む姿も見受けられた。「瀬古、滉、(谷口)彰悟さんとできる選手が集まっているので、今の代表は一つのことがすごいというより、いろいろなポジションができる選手が生き残っていくレベル、そういったフェーズに入っていると思います。守備の原則はほぼ変わらないので、そういうのを持っていればどこでもできると思います」と今後の試合でもマルチに対応していく構えだ。
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
【ゴール動画】南野拓実&堂安律のゴールでガーナを下す
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