山内日菜子が痛感したゴルフの難しさ 狙うは昨年の“一発逆転”再現「諦めず頑張りたい」

<伊藤園レディス 事前情報◇13日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>

国内女子ツアーは今大会を含め残り3試合。来季のフルシード権を得ることができるのは、今大会と来週の「大王製紙エリエールレディス」の2試合が終了した時点での同50位以内。シード権争いは、ラストスパートに突入した。
昨年大会をメルセデス・ランキング73位とシード権“圏外”の位置から挑み、首位と1打差の最終日に逆転優勝を果たしてシード落ちを免れた山内日菜子。だが今季は思うような結果を残せていなく、現在は同77位と、昨年と同じような状況で今大会を迎えた。

今年はここまで32試合に出場し、自身最高位は「大東建託・いい部屋ネットレディス」の13位で、予選落ちは12回を喫している。「調子が悪いわけでもなく、いいわけでもないですが、底は上がったなと感じていたんですけど、なかなかトップ10や優勝争いに絡めなかったのは何かまだ足りない部分もいっぱいあるんだろうなと思いました」と振り返る。

今年は、ショットとパターの悩みが交互に押し寄せる、もどかしいシーズンを過ごしている。

パーオン率を課題にしてショット練習に励み「今年の途中から上がってきて、ショットがいい時期があった」と結果につなげた。しかし、「そしたらパターが入らなくなってしまった。多分(グリーンに)乗っているぶん、入ってないイメージがどうしてもついてしまって…」と、中盤戦からパッティングが課題へと変わった。

ここまでのパーオン率は『63.4662%』で、パーオンしたホールの平均パット数は『1.8303』と、比較的に2パットのパーというスコアが増えた。「それで入ってないイメージになって、どんどん流れがつかめず、グリーンを外したときにボギーが来てしまったり、どっちにも転びそうな試合展開が多かった」。ネガティブなイメージが、そのまま結果に反映されるようになってしまった。

「あと一筋、がホントに多くて」とライン読みやタッチ合わせの部分が、はじめは原因だった。そこからイメージが悪くなり次第には「打てなくなってきてっていうのが途中はありましたね」とストロークにも影響。インパクトからフォローに向けてヘッドを「すぐ上げてしまうので、球の転がりが悪くなる」という昔からあるよくないクセが発動した。

改善すべく、そのときの感覚的に「低く出すイメージ」の練習を重ねて「転がりは良くなってきたので、少し自信を持って打てるようになってきた」と復調を見せた。しかし「そしたら今度はショットが少し乱れて。なんか難しい…。まだ(シーズンは)終わっていないですけど、難しい1年だったなって思います」と改めてゴルフの難しさを痛感し、歯がゆい表情を見せた。

先週はランキング上位者のみが出場できる日米共催ツアーの「TOTOジャパンクラシック」だったため、山内は出場せずに地元の宮崎へ帰り調整に励んだ。ここまでいろいろなことに試行錯誤を重ね、苦しい時間を過ごしてきたが、今週は全体の調子としては「いい感じだと思います」と笑顔を見せる。

狙うのは、一発逆転の再来ではあるが「去年みたいにそんなに簡単にうまくいくわけではないと思う」と胸の内がこぼれる。「でもいいイメージはあるし、去年も最後まで諦めずに頑張った結果、優勝が転がり込んでくれたと思うので、その気持ちだけは忘れずに、諦めず頑張りたいと思います」と強い眼差しを見せた。いまできるパフォーマンスを最大限に発揮し、いいスタートを切りたい。(文・高木彩音)

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