物議を醸すリヴァプールの“同点弾”取り消し…プロ審判協会幹部が見解示す「不当ではない」

 イングランドプロ審判協会(PGMOL)のチーフを務めるハワード・ウェブ氏が、物議を醸している判定についての見解を示した。11日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えている。

 プレミアリーグ第11節が現地時間9日に行われ、マンチェスター・シティとリヴァプールが対戦した。敵地『エティハド・スタジアム』に乗り込んだリヴァプールは1点ビハインドで迎えた38分、右CKからフィルジル・ファン・ダイクのヘディングシュートでネットを揺らしたが、シュートを避けたアンドリュー・ロバートソンのオフサイドを取られて得点は認められず。その後2点を失い、0-3の完封負けを喫している。

 プレミアリーグの試合中の判定についてリアルタイムで情報を発信するXアカウント、Premier League Match Centre(@PLMatchCentre)はリヴァプールの得点取り消しについて「ロバートソンがオフサイドの位置にいて、GKのすぐ前で明白な動作を行なったとみなされたため」と説明。しかし、リヴァプールを率いるアルネ・スロット監督が試合後に「間違った判定が下されたのは明確で明白だ」と発言するなど、微妙な判定が物議を醸している。
 
 リヴァプールは試合結果自体を受け入れている一方、ファン・ダイクの得点取り消しについては誤審だったと考えており、PGMOLにその旨を伝達した模様。そんな中、かつてプレミアリーグのレフェリーとして活躍したウェブ氏は「不当ではない。オフサイドポジションの選手がボールに触れず、その選手の行動が相手選手に影響を与えたかどうか判断しなければならない状況での妨害行為については、我々が下す判断の中で最も主観的なものの一つだ」と前置きしつつ、当該の判定について次のような見解を示している。

「ゴールが認められるべきだったと考える人がいるのも無理はない。この状況で実際に何が起こったのか、事実関係を確認することが重要だ。CKからボールがファン・ダイクに渡ったことは分かっている。ボールがペナルティーエリアを横切り、マンチェスター・シティの選手たちは移動し、ロバートソンをオフサイドポジションに残した。ファン・ダイクがボールを前方にヘディングした瞬間、ロバートソンとその動きについてオフサイドの判定を下さなければならない」

「彼がボールに触れていないのは分かっているが、彼は何をしているか。ボールがゴールへ向かう途中、彼はボールの下に潜り込むような動きをした。ボールは彼の頭上をわずかに越え、ゴールに吸い込まれた。この時、審判はこの明らかな動きがジャンルイジ・ドンナルンマのセービングに影響を与えたかどうかを判断しなければならない。そして、そこには主観が関わってくるんだ」

「彼らはGKに非常に近い位置での動きを見て、判定を導き出したんだ。誰もがそう考えるわけではないことは理解しているが、なぜ彼らがそのような結論に至ったのかは理解できる。選手とGKは非常に近く、ボールを避けるために身を屈めなければならなかった。そして、その動きがドンナルンマがボールに飛び込み、セーブする能力に影響を与えたという結論に至った。そしてもちろん、フィールで判定が下された後、それを確認し、オフサイドの判定が明らかに間違っていたのか否かを判断するのがVARの役割だ。VARは判定が明白な間違いではないと判断したんだ」

【ハイライト動画】ファン・ダイクの同点弾は幻に…マンCがリヴァプールに完勝

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