荒木優奈がエリートフィールドで躍進の7位浮上 ルキーイヤーVなら大会史上初の快挙

<TOTYOジャパンクラシック 2日目◇7日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>

20歳のルーキー・荒木優奈が「66」で回り、トータル8アンダーで初日の25位から7位に急浮上した。3打目をピンそば1.5メートルにつけた1番パー5のバーディでリズムをつかみ、3番は6メートル、5番は10メートルとパットも冴えわたった。7バーディを奪い、ボギーは17番の1つだけ。佐久間朱莉と並ぶ、この日のベストスコアに口調も滑らかだった。
「特にピンチもなく、いい流れでやれた。パットも長いのが入ってくれたので、ビッグスコアが出せました。TOTOは出場人数が限られているので、この大会に出ることをモチベーションにやって来た。楽しみにしていました」

毎試合のように誰かがトップ10入りするルーキーたちのなかでも、存在感は際立っている。初V一番乗りは入谷響に譲ったが、36ホールの短縮競技となった9月の「ゴルフ5レディス」で初Vを達成。2日間とはいえ初日の首位を守る“完全V”だった。この試合に限らずスタートダッシュは大きな武器のひとつで、前週の「樋口久子 三菱電機レディス」ではツアー歴代4位タイとなる6度目の初日首位スタートを記録。年間最多となる2023年の岩井明愛の8度に迫る勢いだ。

今週の初日はやや出遅れたが、しっかり巻き返して、週末のV争いに割って入ってきた。これまでトップ10入りは11度を数え、今季のルーキーでは最多。米ツアー勢が出場者の半分以上を占めるエリートフィールドを日本ツアーのルーキーが制することができれば、大会史上初の快挙となる。

「優勝したら米ツアーに行けるとか、そこまで深くは考えていません。行ける状況であれば、行くかもしれないし、優勝できたら考えればいいかな」

荒木は昨年のプロテストに2度目の挑戦で合格した。この日は今年度の最終プロテスト最終日で、2学年下の妹・七海(宮崎・日章学園高3年)は合格ラインに4打届かなかった。そのことを取材を受けていたときに知らされると、「ダメか…。私も一度落ちたし、プロテストって難しい。『また一年頑張ろうね』っていうか、なんとも言えません」と優しいお姉ちゃんは心を痛めた。

自身も初めてだった23年のプロテストは失敗に終わった。最終プロテストの会場は今年と同じJFE瀬戸内海GCで、最終日にも進めない3日目カットの惨敗に号泣した。挫折があるから今がある。残り2日間、傷心の妹を元気づけるプレーを届けたい。(文・臼杵孝志)

externallink関連リンク

TOTOジャパンクラシック リーダーボード 第3ラウンドの組み合わせ&スタート時間 合格者は? 女子最終プロテストの結果 山下美夢有の愛用アイアン ヒール側が凹んでいるのはなぜ?≪写真≫ お嫁さんになってほしい女子プロは? 1位~10位まとめ〔ランキング〕
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)