トルコ政府は2025年10月28日、国産の「アルタイ」主力戦車を初めてトルコ軍への引き渡したと発表しました。
ドイツがダメって言ったのがそもそもの発端!
トルコ政府は2025年10月28日、国産主力戦車「アルタイ(Altay)」を初めてトルコ軍に引き渡したと発表しました。
今回引き渡されたのは3両で、式典にはレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領も出席しました。エルドアン大統領は「目標は毎月8両の戦車を生産し、今後3~4年以内に計250両を納入することだ」と述べました。
アルタイは、トルコ企業BMCが製造する国産主力戦車です。当初はドイツのMTUフリードリヒスハーフェン製ディーゼルエンジンとレンク製変速機を搭載する予定でした。しかし2020年11月、トルコのシリア内戦への関与およびそれに伴う人権侵害を理由に、ドイツ政府がトルコへの軍事関連輸出を制限。この禁輸措置により、生産計画は大幅に遅延しました。
その後、アルタイは韓国製のDV27KディーゼルエンジンとEST15K変速機を搭載する構成に変更されました。同戦車はもともと韓国のK2「ブラックパンサー」主力戦車をベースとしており、信頼性の観点から韓国製パワーユニットが採用されたとされています。
なお、トルコ国内でも国産エンジンの開発が進められており、将来的には完全国産化が見込まれています。
今回、韓国製パワーユニットを搭載した車両は初期生産型「アルタイT1」とされます。現時点ではまず85両がT1仕様として納入され、続いて国産エンジン「BATU」を搭載した「アルタイT2」が165両製造される予定です。
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