ホステスプロ2人が意地の予選通過 吉澤柚月は自己ベスト更新、稲垣那奈子も劇的バーディで滑り込み

<樋口久子 三菱電機レディス 2日日◇1日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6690ヤード・パー72>

今大会の特別協賛社の三菱電機と所属契約を結ぶツアー2年目の“ホステスプロ”の2人。プロアマの前夜祭では華やかなドレスで賑わせたが、絶対に予選は通りたいという緊張感に打ち勝ち、見せ場を作った。
初日、ボギーが2つ先行した吉澤柚月は、7番パー4の2打目を入れてイーグルを奪い、悪い流れを断ち切って「71」で回り、予選通過ライン上の39位タイ発進。「自分の中ではそんなに緊張はなかったのですけど、思うように体が動かなかったで、(緊張は)あったのかなと思います」とショットが思うように打てなかったが、この日は見違えた。

「1番から感触がよくて今日はいけるかなと思った」と5メートルを沈めてバーディ先行とすると、5番は8メートル、8番は5メートル、9番と10番は1.5メートルを沈めて、ツアーでは自己ベストを更新する「67」をマーク。予選通過どころか首位と5打差の13位タイに浮上した。

「(ホステスプロとして)がんばりたい思いが強かったので、スコアを伸ばせたのはよかったですし、自信になります」と納得の表情を浮かべる。

初日の夜に降った雨を考慮して、「グリーンが柔らかくなっていると思ったので、突っ込むことを意識した」と、マネジメントを変更して攻めに転じた。夏場以降、パッティングで入れたい気持ちを抑えるために距離感を合わせるように心がけていることが奏功しているが、この日のバーディ量産もその意識がつながった。

一方で初日を終えて「意気消沈でした」と話したのは、今季、「リゾートトラスト レディス」で初優勝を遂げている稲垣那奈子。初日は1バーディ・5ボギーの「76」の87位タイと大きく出遅れた。

この日は「緊張している場合じゃない。全ホールバーディを獲ろうという思いでした」と10番からスタート。前半4つ伸ばして巻き返すと、後半も1つ伸ばしてトータル1アンダーで最終9番パー5を迎えた。

周囲はバーディで予選通過と分かっていたが、「リーダーボードは見ていなかった。見たら緊張しちゃうので」と、目の前の1打に集中。4メートルのフックラインを読み切ってカップイン。この日「66」をマークしてトータル2アンダー・41位タイで予選通過を決めた。「本当によかった」と胸をなでおろす。

初日を振り返ると33パットと課題は明確だった。ホールアウト後は練習グリーンで小畑貴宏キャディにアドレスで手元を下げるハンドダウンにすることを勧められて26パットに改善した。

「初日はパターで全然芯に当たっていなかったのですが、ちょっと吊りすぎていてボールが滑って右に転がっていました。ハンドダウンにしたら真に当たるようになりました」

パターを吊るハンドアップに構えると手首の動きを抑えるメリットはあるが、やりすぎるとボールがつかまらなくなるデメリットもある。それを見抜いたキャディのアドバイスを実行して息を吹き返した。

ホステスプロ2人が予選落ちというピンチに陥っていたが、2日目にしっかり巻き返してきた。優勝争いを目指せる吉澤は「三菱電機さんの試合で成績を残したいという思いがあるので、攻める気持ちでやっていきたい」と話す。稲垣は「今日以上にバーディを獲って少しでも上位を上げたい」と、最終日は二人がリーダーボードを賑わせる。(文・小高拓)

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