<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 最終日◇26日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>
2億円がかかった高額賞金大会の最終日は、8打差の首位から出た佐久間朱莉が、6バーディ・1ボギーの「67」と伸ばして他を圧倒。2位の阿部未悠に11打差をつける、トータル25アンダーで優勝した。これが通算、今季ともに4勝目で、メルセデス・ランキング1位の座も守った。
前回優勝の「アース・モンダミンカップ」では、5Uを入れ、アイアンは6番からだったが、今大会では新作『i240』の5番アイアンを使用。大会毎に必要な番手を替えるのは当然だが、175ヤードを打つ5番アイアンに直近で『N.S.PRO MODUS³ HYBRID G.O.S.T』にリシャフトしたことも奏功した。
「6番アイアンと5Uの差が開きすぎてしまっていた。特に女子のセッティングだと、その距離のパー3が多い。その差を埋めたくて6Uも作ったんですけど、6Uだとつかまり過ぎたり、球が高すぎて風に弱かったり…」(佐久間)
その“弱点”を埋めるのが、5番Iだったというわけだ。さらに佐久間は、その取り組みについて詳細を明かす。
「5番アイアンのシャフトをスチールとカーボンの間のシャフト(G.O.S.T)にしたら、それがうまくハマってくれた。ヘッドもちょっとやさしいヘッド(i240)にしてもらって、しっかり高さも出てつかまりやすいクラブを作ってくれて、それで5番アイアンを入れています」
下記のように、ウッドからウェッジまですべて日本シャフト製で統一しており、相当な信頼感がうかがえる。加えて、4日間の平均パットでぶっちぎりの「24.75」をマークし、今季から使い始めたPING『スコッツデールDS72』パターの出来も見逃せない。PINGのツアー担当者も以前こう話していた。
「スコッツデールはソフトなのに初速の出るインサートが特徴ですが、今季シリーズ別の最多勝パター(シリーズ6勝)を牽引していて、佐久間プロも以前の『2021 PING PUTTER』の時よりオフセットが少ない見た目になったことで『よりアライメントがズレなくなった』と話しています」(塩谷竜太氏)
11打差をつけての勝利は、4日間大会では2004年「日本女子オープン」の不動裕理に並ぶ快記録。信頼を置く14本とともに手にした優勝でもあった。
なお今季31戦のうち、パターは◉オデッセイが17勝(神谷そら2勝、河本結2勝、岩井千怜、吉田優利、穴井詩、安田祐香、稲垣那奈子、内田ことこ、小祝さくら、渡邉彩香、柏原明日架、荒木優奈、金澤志奈、菅楓華、木村彩子)で、◉ピンが9勝目(佐久間朱莉4勝、工藤遥加、菅沼菜々、高野愛姫、櫻井心那、鈴木愛)。◉スコッティ・キャメロン3勝(申ジエ、永峰咲希、堀琴音)で、◉テーラーメイド2勝(高橋彩華、入谷響)。
ゴルフボールは◉タイトリストが11勝目(佐久間4勝、工藤、穴井、ジエ、稲垣、高野、高橋、鈴木)で、◉スリクソンが8勝(岩井、安田、菅沼、入谷、内田、小祝、櫻井、菅)。◉キャロウェイが6勝(神谷2勝、河本2勝、柏原、木村)で、◉ブリヂストン5勝(吉田、渡邉、荒木、金澤、堀)、◉テーラーメイド1勝(永峰)。
1Wシャフトは◉フジクラ11勝(神谷2勝、河本2勝、吉田、穴井、稲垣、高橋、永峰、荒木、木村)、◉三菱ケミカル8勝(菅沼、高野、入谷、小祝、柏原、櫻井、金澤、菅)、◉グラファイトデザイン(工藤、内田、渡邉、堀)の4勝に、◉日本シャフト(佐久間4勝)が4勝で並び、◉USTマミヤ2勝(安田、申)、◉PING1勝(鈴木)。
【佐久間朱莉の優勝ギア】
1W:ピン G430 MAX 10K(9° レジオフォーミュラB+S55 45㌅)
3W:ピン G430 MAX(16° レジオフォーミュラM+ 55S)
4,5U:ピン G430(22,26° N.S.PROプロトタイプ)
5I:ピンi240(N.S.PRO MODUS³ HYBRID G.O.S.T)
6I~PW:ピン BLUEPRINT S(N.S.PRO 850GH S)
50,54,58°:ピン S159(N.S.PRO 950GH neo S)
PT: ピン SCOTTSDALE DS72
BALL:タイトリスト Pro V1x
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