<アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 3日目◇25日◇エミレーツGC(アラブ首長国連邦)◇7289ヤード・パー72>
大会初出場となる16歳の長﨑大星(勇志国際高1年)が、アジア太平洋地域ナンバーワン・アマチュアの座に王手をかけた。この日のベストスコアとなる8バーディ・1ボギーの「65」をマークし、2位に5打差をつけて最終日を迎える。
最終組の一つ前、1打差の4位からスタートした第3ラウンド。2番からの連続バーディで勢いに乗ると、その後も小気味よくスコアを伸ばしていった。12番で唯一のボギーを喫したが、流れを切らすことなく13番でバウンスバック。さらに15番から3連続バーディを奪い、伸び悩む最終組を尻目にリードを広げた。
「きょうは午前中にいい形で4バーディが来てくれたのが一番大きかったです。後半12番でこけちゃったりしたんですけど、次のロングでしっかりとってそこから3連続で伸ばせた。自分の流れで続けられたと思います」とラウンドを振り返る。
後続との差を広げながらも、ラウンド中は「2位と1打差くらいだろうなと思っていた」という。17番でリーダーボードを確認した時点では2位と6打差。思わぬリードに「最終ホールでプレッシャーを感じ始めた」というが、18番パー5は冷静にパーで締めくくった。
5打差の単独2位につけたのは中野麟太朗(早大4年)。「日本人選手を引っ張っていってくれている。そのおかげで自分もついて行こうとラウンドしている」と、先輩への敬意を忘れない。だからこそ、この5打差を決して安全圏とは考えていない。
さらに中野は、今大会をアマチュアとして最後の試合と位置づけており、「大事にラウンドしたい」と先輩との優勝争いに感慨深げだ。
もっとも、プレーに入ればお互いが「自分のプレーだけに集中するタイプ」だという。だからこそ気負いなく、「2人で高め合えたらいいなと思います」。日本人同士による頂上決戦を前にして、どっしりと構えている。(文・齊藤啓介)
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