ゴミ拾いで徳を積むルーキー・都玲華が自己ベスト3位発進「きょう拾ったゴミは一つでした」

<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 初日◇23日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>

これも日ごろの行いの賜物(たまもの)なのか。少し風邪気味で鼻とノドの調子は今ひとつの都玲華だったが、ゴルフは絶好調だった。6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、ニコニコ顔でホールアウトした。
「先週入らなかった惜しいパットが全部っていうくらい入ってくれた。自分ではあまりラッキーなことって少ないと思っていたけど、それもきょうは全部来たって感じ。120点くらい。出来すぎです。ゴミを拾っておいて良かったです」

幼いときから、ゴミが落ちていれば拾って捨てていた。「いいことをすれば自分に返ってくるかなと思って…」。見返りを求める気持ちは最初の一歩だったが、繰り返すことで体に染みつき、日常となった。コース内外での小さな善行。「コースの外のほうが拾っているかな。汚い街にいくと、なかなか進まない。友達とかには『もう行くよ』と言われます。拾わずに通りすぎると、小さなころは何かモヤモヤして、引き返して拾っていた。練習場では折れたティとか拾っています」。

これはもう立派な『徳を積む行為』。そして、かなり溜まった『徳』が、この日のバーディ量産につながった。天真爛漫なルーキーは、そう信じている。

4番パー3は12メートルのロングパットをねじ込んだ。6メートルを沈めた10番パー4からは3連続バーディ。11番パー4は「普通なら右に跳ねてグリーン下に落ちるはずの2打目が、なぜか真っすぐに行って」とグリーンに残り、8メートルが入った。ボギーは9番パー4での1つのみ。初日の順位としては、6月の「ニチレイレディス」など2度ある4位を上回る自己最高の滑り出しとなった。

「ようやく夢に見た優勝争いができる位置でスタートできて、うれしい。でも、あと3日間ある。長いですよね」

ならば、さらに徳を積むだけ。「でも、きょう拾ったゴミは18番の1個だけ。私が歩く道にゴミはなかった。コース管理が素晴らしいです」。初披露した小さな善行。「こういうのって口に出すとダメなんですよね」と2度ほど笑いながら悔やんだが、言霊(ことだま)という考え方もある。

昨年のプロテストに合格した26人のうち、既に入谷響と荒木優奈が優勝を経験している。ルーキー3人目の初Vへ。「コツコツといきたいです」。今季トップ10入りは荒木、入谷に次いで3番目に多い4度を数える21歳。その資格は十分にある。(文・臼杵孝志)

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