「重みのある言葉をいただいた」 渋野日向子が原辰徳氏との18ホールで再確認した“やるべきこと” 

<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 事前情報◇22日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>

米ツアーから一時帰国している渋野日向子がプロアマ大会でプロ野球、巨人の原辰徳前監督と同組で回り、『再発見』と『再確認』の18ホールを楽しんだ。
「はじめまして」の挨拶から始まる初対面だったが、9月の「日本シニアオープン」にも出場したゴルフ大好きの原氏とはすぐに意気投合。「最初からプレッシャーをかけていただきました。めちゃくちゃ楽しい一日だった」と和気あいあいのなか、貴重な言葉もたくさん授かった。

小学生まではソフトボールに熱中し、「4番でエース」だった渋野は原氏にどうしても尋ねたかったことがあった。
「今まで見てきたなかで一番バッティングがうまかったのは誰ですか?」。選手として1981年のルーキーイヤーから12年連続で20本塁打以上をマークするなど巨人の日本一にも貢献し、通算12年の監督生活では7度のリーグ優勝、3度の日本一に巨人を導いた。さらに侍ジャパンを率いて2009年にWBCを制覇したレジェンドの答えは「高橋由伸と阿部慎之助」。そこから若大将はバッティング理論を展開し、渋野は「うんうん」と何度もうなずいたという。

「短いバットでもしならせて打つんですよね。硬いバットと硬いボールじゃなくて、軟らかいものと軟らかいものをくっつけることで強い力が生まれる。それはゴルフもまったく一緒だなって思った。すごくそこって大事で、自分もそういうところを求めているので、さらにまた大事なことなんだと確認できました」

米ツアーに主戦場を移して4年目の今季は、ここまで苦しい時間を過ごしている。22試合に出場して、予選落ちは半分以上の12度を数え、トップ10入りは7位になった「全米女子オープン」の一度だけ。ポイントランクは104位。「スタンレーレディスホンダ」から来週の「樋口久子 三菱電機レディス」まで4週連続で日本ツアーに出場するのも、出場人数が限られているアジアシリーズに出場できないことが大きな理由だ。

今週のテーマを問われると「いっぱいあるんですよね。ショットもパットも…。でも、一番はリズムかな」と話し、「そこは大事にしたい。そこから枝葉が生えてくると思っています」と言葉を紡いだ。

そんな悩めるプロ8年目に、原氏はラウンド後の取材を通じて、こんなエールを送った。「アスリート、プロは常に戦いで、挑戦。不安とかいろんなものがあるなかで戦い抜かなくちゃいけない。そういう厳しいところで(渋野も)戦っている。誰でもそうだと思いますよ。プロである以上はね」。渋野は「AIG女子オープン」(全英)で、原氏はWBCでと、ともに世界一を経験したアスリート。渋野は「重みのある言葉をいただいて、本当にチョー楽しい一日でした」と感謝した。

前週の「富士通レディース」では、日本ツアーでは初めて初日を首位で滑り出した。だが、そこから下降線で最終順位は40位。「続けることがすごく大事。やらなきゃいけないことはたくさんあるけど、ちょっとずつ減らしていって、試合でも結果を残していきたいと思っています」。過程も、結果も求める4年ぶりの「マスターズGCレディース」。原氏との熱いグリーントークが化学反応を起こすことを、誰よりも渋野本人が期待する4日間となる。(文・臼杵孝志)

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