「やるべきことをやって、砕けるなら砕けるだけ」 渋野日向子は“課題”と“収穫”を胸に日本残り2戦へ

<富士通レディース 最終日◇19日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>

「日替わり、というか一打替わり」。渋野日向子は、現在のゴルフをそう表現する。首位で滑り出した大会は、2日目の「76」に続き、最終日も「74」とオーバーパーで終えた。最終結果はトータルイーブンパーの40位タイ。「(初日の)貯金を全部使っちゃった」と苦笑いを浮かべる。
ショットで苦しんだ3日間。6アンダーで上がった初日も、「パターが入っただけでショットはボロボロだった」と振り返る。3日間のパーオン率は57.4%(31/54)。最終日は44.4%(8/18)と、なかなかチャンスを作ることができなかった。

10番から出た最終日は、11番では2打目を手前2メートルにつけてバーディが先行。12番、13番ではバンカーからのリカバリーショットを寄せてパーを拾い耐えていた。しかし「入る距離だった」という15番でボギーが来ると、16番のパー5もパー止まり。そして17番パー3では、前日の12番に続き、ダブルボギーを叩いてしまった。「すごく残念なラウンドでした。流れを作れずにダボが来てしまった」と、力なく吐き出す。

それでも、今大会で“脱・感性”を掲げて見直したパッティング面については、「いい方向に行くと思う」と続けていく価値を見出せたのは収穫。「初日のゴルフができたことはいい方向にとらえたい。ただ、きのう、きょうのゴルフをしてしまうことにも向き合わないと」。肯定と反省が入り混じる日々は、なおも続いていく。

日米合わせて6試合ぶりの決勝ラウンド。この後も来週の「マスターズGCレディース」(23~26日、兵庫・マスターズGC)、再来週の「樋口久子 三菱電機レディス」(31日~11月2日、埼玉・武蔵丘GC)と、日本ツアー出場が続く。それを前に、こんな気持ちがこみ上げる。

「課題はたくさんある。ただ試合中は、考えることを少なくしてゴルフコースと向き合うだけにしたい。考えることがたくさんあると、それが邪魔をする。あと2試合出られるのは、ありがたい。やるべきことをやって、砕けるなら砕けるだけ。後悔しないように、やり切りたい」

日本で得たものを、米ツアー「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」(11月13~16日、フロリダ州)で生かさないといけない。米ツアーのポイントランクは現在104位。80位以内の来季シード、あるいは81~100位に与えられる、第1回リシャッフルまでの出場権確保へも正念場だ。「でもアメリカよりも前向きかなーって思いたい」。そう自分に言い聞かせ、兵庫へ向かう。(文・間宮輝憲)

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