PO惜敗を振り返り「強くなるうえで絶対に必要なこと」 勝みなみの太くなったキホンの軸

<BMW女子選手権 事前情報◇14日◇パインビーチGL(韓国)◇6785ヤード・パー72>

先週の「ビュイックLPGA上海」で世界ランキング1位との5ホールのプレーオフのすえ2位。勝みなみは惜しくも、初優勝を逃した。2打差をつける単独首位で最終日最終組入り。勝は「65」をマークしたが、「63」をたたき出したジーノ・ティティクル(タイ)に終盤に追いつかれ、最後にかわされた。
優勝をかなり近くまで手繰り寄せていた。4打差をつけてラスト5ホールに入ったが、そこからティティクルが3連続バーディ+イーグルを奪取。プレーオフ2ホール目では、ティティクルがティショットを池にいれたが、つま先上がりのラフからの3打目が1メートルにつき、パーをセーブした。「どうやって攻めていくんだろう、と思っていました。あれは紙一重で、あと1ヤード右だったら、たぶん右の段に落ちていたと思う」。相手に奇跡が連発したような格好だった。

「私もいいプレーができたけれど、ティティクルがすごすぎた。あれはしょうがないですね。自分が自滅したとかじゃなくて、私よりもいいプレーをして優勝した。そこはもう割り切るしかない。今週もいいプレーを続けていきたいです」

ホールアウト後は悔しさを感じながら、届いたたくさんのメッセージにひとつひとつ返した。だが、丸一日かけて上海から今週の韓国に移動したときには、気持ちはすでに切り替わっていた。激闘から2日経ち、会場では『ナイスファイト!』と選手やキャディ、関係者らから声を掛けられるが、「そう言われたときに“あ、そうだったかも”って思い出すくらい。ホントに吹っ切れています」。目線はいつも前にある。

今週は韓国の最南端が舞台。海に面するリンクスコースながら、アップダウンも強い。それでも、「風が強くてもグリーンがやわらかいからスコアは出そう。下(地面)も緩いので距離も長くなるし、グリーンも大きいからロングパットも多くなる。しっかりピンを攻めていきたい」と印象を話す。

今季はここまでトップ10入りが6回。首位発進をしながら悪天候により競技不成立となった試合を含めれば、直近は3試合連続で上位に食い込んでいる。大事にするのは基本の“キ”。「基本の軸があって、どんなショットも枝で分かれていく感じ。軸が崩れちゃうとなかなか修正も難しい。去年よりめちゃくちゃ太くなりました。メンタルの軸も」。スイングのポイントもトレーニングも、基本に忠実。米3年目のシーズンは、楽しさをより感じている。

「ここ2週間、最終日最終組で回れていて、楽しくいろんな経験をさせてもらえている。これから強くなっていくうえで、絶対に必要になってくること。成長を感じているかなと思います」。ポイントランキングは16位に浮上し、世界ランキングも自己最高35位につけた。好調を維持する27歳は、まだまだ進化する。(文・笠井あかり)

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