東北のローカル私鉄路線が事実上の廃止へ 弘南鉄道「大鰐線」70年の歴史に幕 代替交通はどうなる?

弘南鉄道は2025年10月2日、大鰐線の運行を2028年3月末で休止すると発表しました。

利用者数はピーク時の14分の1に…

 青森県の弘南鉄道は2025年10月2日、大鰐(おおわに)線の運行を2028年3月末で休止すると発表しました。事実上の廃止となります。

 大鰐線は奥羽本線の大鰐駅から、弘前市の中央弘前駅まで全長13.9kmを結ぶローカル路線です。1952年に開業した全線単線の電化路線です。

 70年超の歴史を持つ大鰐線ですが、その一方、1970年代後半ごろからは、利用者数の減少に歯止めが利かない状態にも陥っていました。ピーク時は390万人にも迫った年間利用者数は、2023年度にはおよそ14分の1に当たる約27万人まで落ち込んでいました。

 また、2019年と2023年には、施設の老朽化による脱線事故も立て続けに発生。一時運休やバスによる代行輸送など、対応にも追われました。

 こうした状況から経営は長年赤字が続き、2021年には沿線自治体から約9億5000万円の支援を受けました。しかし改善には至らず、2024年11月には沿線8市町村との協議の結果、運行の休止が決定。弘南鉄道は今回「今後の経営環境を見据え、運行継続が困難と判断した」としています。今回は、2028年3月31日まで運行し、4月1日休止という具体的な日付が発表されています。

 弘南鉄道は発表に際し、「大鰐線に代わる公共交通については、現在、青森県主催の検討会議において調整が進められており、当社としてもできる限りの協力していく」と説明しています。

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