菅楓華がついに初優勝! 安定感抜群の”綺麗”なスイングは軸ブレ&上下動なしから生まれていた【優勝者のスイング】

今季、開幕戦から何度も優勝争いを演じてきた菅楓華が、「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」にてついにプロ初優勝を挙げた。26試合に出場し、予選落ちは2度だけ。安定感抜群な彼女のスイングを、プロコーチの南秀樹が解説する。
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オーソドックスで、綺麗なスイング。こんな風に振れたら、大崩れすることは少ないんじゃないかと思わせる菅楓華さん。開幕戦から優勝争いに絡み、いつ優勝してもおかしくないと思っていましたが、ついに初勝利を挙げました。
 
身長168センチと長身で、ゆったりとしたテンポで振りつつ、左右の体重移動が少なく、上下動も抑えられているのが「綺麗なスイング」と思わせる要素です。身長の高い選手は、バックスイングでボールに近づき、ダウンスイング以降で伸び上がる傾向がありますが、菅さんに上下動は見られません。
 
ややフェースローテーションを使っていくタイプですが、体の回転と同調させて、軌道はオンプレーン。切り返しからのヒザの動きが少なく、間隔も変わらない、スイング軸があまり傾かないのも、安定感につながっています。癖のないスイングは、好不調の波が小さく、長く活躍できると思います。
 
菅さんのように頭の高さが変わらない、上下動を抑えたスイングは、構えた位置にクラブを戻しやすいのでミート率アップにつながります。フェースの上下に打点がブレる人、ダフリやトップのミスが多い人は参考にしたいポイントです。
 
バックスイングで沈み込み、ダウンスイングで伸び上がるのが、上下動を起こすメカニズム。「頭を動かさない」という意識が悪さをしているケースが多く、まずは「頭は動いてもいい」と意識を変えることから始めましょう。
 
スイング中、頭を動かすことで体の回転がスムーズになります。バックスイングでアゴが右を向くチンバックになれば、右サイドが伸びやすく、無理なく体が回ります。また、インパクトからフォローにかけて頭を残す必要もありません。むしろ打球方向を向くことで、左サイドがスムーズに回り、上下動を抑えられるはず。その場でクルンと打てるので、左右のブレも少なくなります。

体を回す際にスイング軸から肩や腰を外す、独立して動かすイメージを持つことも有効です。頭から肩や胸、腰までを一緒に動かすのではなく、頭、肩、胸、腰とパーツごとに動かすことで上下動は抑えられます。練習ではクラブを肩に担いで左右に上体を回してみましょう。肩を外すには首をスッとさせ、腰を外すにはバックスイングでは右、切り替えしからは左の股関節に乗ることを意識してみてください。

■菅楓華
すが・ふうか/2005年生まれ、宮崎県出身。ルーキーイヤーはメルセデス・ランキング63位とシードを逃すも、今季は開幕から4戦連続トップ10に入るなど活躍し。ニトリ所属。

■解説:南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。

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