16歳の後藤あいがアマ史上初のドラコン女王戴冠 277.8ヤードかっ飛ばしギャラリー騒然!

<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 2日目◇20日◇新南愛知カントリークラブ 美浜コース(愛知県)◇6600ヤード・パー72>

第2ラウンド終了後、大会恒例の「朝日インテックpresentsドライビング女王コンテスト」が行われ、277.8ヤードを記録した16歳の後藤あい(兵庫・松蔭高2年)が優勝した。1998年に始まった同コンテストでアマチュアが優勝するのは初の快挙。アマも対象となることを知らなかった新女王は優勝賞金50万円に目を輝かせ、「おいしいご飯が食べたい。焼き肉が大好きです」とニッコリ笑った。
「めちゃくちゃ緊張しました。測定範囲内に打ちたかったので、思い切りは振れなかったけど、まあいいところに打てたと思います。すごいプロのたちと一緒に出て、優勝できたのは自信になりました」

驚弾だった。今年6月の「リゾートトラスト レディス」でツアーデビュー。すぐにプロたちにもその名が浸透し、認知された驚異の飛距離は本物だった。今季のドライビングディスタンス1位で過去3度、ドラコン女王に輝いた穴井詩、同じく261.46ヤードで1位の神谷そら、同3位の入谷響、同4位の小林夢果ら飛ばし屋プロ8人を抑えての戴冠。弾道計測器「トラックマン」はボール初速70m/秒を記録し、キャリーで260ヤード付近に着弾した。

愛用のドライバー「キャロウェイ ELYTE」に装着されたシャフトも驚きだった。「USTマミヤ アッタス スピードDR」の硬度は「R」よりも柔らかく、その重さは超軽量の38グラム。文字通りの“グニャグニャ”だが、ヘッドスピード46m/秒の速さを誇る16歳は「ヘッドが遅れてきたまま当たるので、タイミングが取りやすい。ちょうどいいです」と、インパクトの瞬間まで我慢できる体幹の強さも圧倒的な飛距離を支えている。

いわゆる“マン振り”は、ドラコンに限らず常にNGにしている。飛ばすことにこだわりはなく、「飛ばそうと思って振るとミート率も下がって、逆に飛ばない。気持ちよく振ることだけを意識しています」。それがスーパー女子高生の飛ばしの極意だ。

自身ツアー5試合目の今大会では、トータル2オーバーの68位でカットラインに2打届かず。デビュー戦以来の予選落ちに終わったが、ギャラリーも度肝を抜かすビッグドライブで女王を戴冠し、溜飲を下げた。

2週後に地元・兵庫で開催される「日本女子オープン」に初出場する。知る人ぞ知るだった飛ばし屋はこの日、文字通りの全国区となった。さらなる飛躍を目指す女子ゴルファー日本一を決める舞台。驚異の飛距離を武器に、16歳はさらなる高みに上っていく。(文・臼杵孝志)

★朝日インテックpresentsドライビング女王コンテスト 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が公認する唯一のドラコン大会。涼仙GC(三重)で開催された1998年大会から実施され、2022年に穴井詩が記録した302.3ヤードが歴代最長。次いで04年(涼仙GC)の大竹エイカの299.7ヤード。ルールはひとり2球でフェアウェイとファーストカットが計測対象。ラフは記録なしとなる。

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