「昭和のターミナル」ついに消えた! 今だけ丸見えの山手線 “100年に一度”の誰も見たことがない空からの渋谷駅

渋谷駅と周辺の大規模再開発は大詰めの後半戦を迎えました。これから激変するのは西口で、山手線の姿が一時的に見えます。

再開発が進む渋谷駅

 筆者(吉永陽一:写真作家)は、2025年6月に渋谷駅を小型機から空撮しました。西口の旧東急東横店西館と南館ビルがほぼ解体されたタイミングです。ビルの解体によって、後ろにあったJR山手線のホームが露出し、今まで見たことのない渋谷駅の光景が見られます。

 渋谷駅は大規模再開発事業が進行しており、その大規模さから「100年に一度」といわれています。事業は、駅に直結するビル群の再編、東西駅前広場、自由通路などの整備、加えて駅周辺においても、例えば東急百貨店本店跡地開発といった再開発が、至るところで進行中です。

 2025年は渋谷駅再開発も後半となり、駅全体の完成が2027年度から2034年度へと大幅に変更となりました。再開発の工事は駅へ乗り入れる鉄道と利用者の流れを止めずに進められており、大幅変更の理由も鉄道利用者の利便性を維持するために工事計画を見直したとのことです。

 ビルの解体によって生じた変化は、JR山手線の外回り(新宿・池袋方面)電車が地上からよく見えることです。これは上空からでも同じで、E235系が駅へ到着し発車していく様子がよく見えました。

 最新の渋谷駅完成予想図では、山手線の直上に「渋谷スクランブルスクエア中央棟」と東西を結ぶ空中回廊が建設され、線路は建物群で蓋をされます。これから建設が進行すると、山手線は再び見えなくなるので、今だけの光景となります。

 旧東横店南館跡地には「渋谷スクランブルスクエア西棟」が建設され、ビル解体直後の広い空間にも建設工事の手が入り、2025年8月現在、さっそく西棟の鉄骨が組まれています。また、東京メトロ銀座線の線路が貫き、ホームのあった旧東横店西館ビルは、解体作業も終盤にかかっており、銀座線の回送線路が一本“ヒョロっと”という感じで「渋谷マークシティ」へと結ばれています。

 銀座線つながりとして、先行開業している島式ホームは梁がM型形状の独特な屋根となっています。この屋根の上部はビル4階に相当し、「(仮称)東口スカイウェイ」という空中回廊が整備されます。

 最終章となった建設工事がすべて完了すれば、今まですり鉢地形の中で上下左右に移動しながら各路線へ乗り換えていた渋谷駅も、いくつかの動線が確保されることとなり、スムーズな乗り換えや移動、各ビルへのアクセスが容易となります。それは、あと9年後の予定となります。

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