橋桁が「ニョキニョキ生える」謎のエリア…なぜ? 実は県屈指の“巨大交通プロジェクト”の一環だった!

新潟市街地を南北に貫くバイパス道路。2025年現在、この一帯には橋脚の“森”とでも言うべき風景が広がっています。

完成後は巨大バイパスに変貌する!

 新潟市街地を南北に貫くバイパス道路。2025年現在、この一帯には橋脚の“森”とでも言うべき風景が広がっています。なぜこのようになっているのでしょうか。

 こうした橋脚が次々と“生えている”のは、新潟港と国道8号「新潟バイパス」を結ぶ国道7号「栗ノ木バイパス」の立体化工事の一環によるものです。

 同地のバイパスは、2022年10月の道路切り替えによって、隣接する県道を取り込み“巨大化”しました。そして2023年頃からは、橋脚が林立し始める景観が見られるようになりました。

 もともと栗ノ木バイパスは、上下各3車線の計6車線道路でしたが、県道部分を下り線専用として編入することで、車線数を維持しつつ、上下線が川を挟んで分離される形となりました。

 その分離によって確保された上下線の間の用地に、橋脚の建設が進められています。工事はすでに2022年度に着手され、2025年時点ではかなりの数の橋脚が完成しています。

 橋脚は現在、全体の約70%以上が完成済みです。最終的にはこの区間で83基の橋脚が設置される予定で、2025年3月には紫竹山交差点において、最後の大規模な道路切り替え工事が実施されました。今後は、紫竹山ICを通過するための立体構造や、紫竹山ICに直結する高架ランプ橋などの建設が予定されています。

 将来的には、信濃川の北側に位置する中心市街地の古町エリアから、信濃川にかかる柳都大橋、栗ノ木バイパスを経て紫竹山IC付近まで、約4.4kmをすべて立体化する計画です。これにより、新潟駅から萬代橋を経て古町へ向かう大通りに代わる、ノンストップで通行可能なバイパスが整備され、市街地の慢性的な渋滞を抜本的に解消し、さらには防災機能の強化も図られる予定です。なお、事業の完了時期は現時点では未定です。

 この一連の計画は「万代島ルート線」と総称されます。JR線より北側、栗ノ木バイパスと柳都大橋を結ぶ区間も「沼垂(ぬったり)道路」として2022年度に事業化されました。道路整備と並行して、JR新潟駅の高架化工事も進められており、駅周辺の風景は一変しています。

 2025年8月時点では、駅周辺の整備はまだ途上であり、新潟市街地の万代シテイ方面を目指すには、土地勘がないと少し戸惑う場面もあるでしょう。市街地の道路もまた大きく様変わりしようとしており、各所で工事や整備が進行中です。

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