
<マイナビカップ 最終日(一日競技)◇11日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6351ヤード・パー72>
開幕戦で初出場初優勝を挙げた桑村美穂が5バーディ・2ボギーの「68」をマーク。4アンダーで今季2勝目を挙げた。
最終組でスタートすると、同組の4人全員がバーディ発進。「組のみんなが本当にバーディをたくさん取るので、私もそこについていこうと思った」と出だしから4連続バーディを奪うロケットスタートを決めた。
5アンダー・単独首位で折り返すと、10番で短いパーパットを外してボギー。それでも直後の11番で取り返し、2位と2打差で最終18番を迎えた。最後は約30センチのパーパットがカップに蹴られてボギーと悔しい締めくくりだったが、2戦連続Vを狙った相場彩那に1打差で競り勝った。
「素直にうれしいです」と笑顔を見せた一方で、「(最近は)短めのパットで力が入りやすくなってしまっていて、『やっちゃったな』という感じでした。今までこんなに悔しい優勝はなかった」と苦笑い。納得のいく締めくくりではなかったが、それでも冴え渡ったショットが勝利を引き寄せた。
桑村は埼玉県出身の20歳。176cmの恵まれた体から放つショットが最大の武器だ。先週のプロテスト第2次予選を16位タイで突破。これまで3回の受験で最終プロテスト進出率100%を誇っているが、「初年度受けた時はまだ高校生で、勢いで来ちゃった部分があった。2日目、3日目は合格圏内にいても最終日で緊張してしまって」と、わずかに届かず涙をのんできた。
今年の最終プロテストは、初受験の時と同じJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)で行われる。「ショットの調子を維持して、パターの凡ミスがないように落ち着いてプレーしたい」と大一番を見据える。残り約2カ月、さらに成長した姿で挑む。(文・小池文子)