“ランク106位”からの復活ロード 休養明けの元女王・稲見萌寧がいま目指す「高校生の頃のスイング」

<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前情報◇14日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6625ヤード・パー72>

3試合連続予選落ちに終わった先月の「明治安田レディス」後に、自身のSNSに「今週からオープンウィークを挟んで3週間、おやすみさせて頂きます」などと“休養宣言”を投稿した稲見萌寧が、今週、復帰する。
この期間の過ごし方については、「トレーニングをして、体のことをメーンに考えて、調整していました。メンテナンスですね」と明かす。ただ、丸一日休むといったことはなく、練習に明け暮れた。拠点にする千葉県の北谷津ゴルフガーデンに足を運び、“復活”に向けて取り組む毎日。「すぐに戻るわけではないけど、(減っていた)体重も3キロ戻ってベストになりました」と、納得のいく効果は得られた。

2020-21シーズンの年間女王は、2024年に米ツアー挑戦。今季から国内ツアーに復帰しているが、なかなか調子が上がらない。ここまで17試合で予選落ちは9度。メルセデス・ランキングは106位と低迷している。今季から、21年に東京五輪銀メダルを獲得したことで付与された5年シードを行使したが、「(自分のスイングでは)気になるところばかり。難しく考え過ぎて、うまくいかない」と苦しい時間を過ごしている。

ただ、それも休養期間で考えを改めた。もともと「考えるタイプ」で、それによりツアーの頂点にも立ったが、今は「考えることを減らしてシンプルに」が目指すところ。「“いい時に”ではなく、“高校生の時の”スイングに戻していければ」と、混線した頭のなかを一度クリアにするつもりだ。

とはいえ、長年染みついたものはなかなか抜けず、この日のプロアマでも「途中で意識を変えたけど、考えることが増えるとダメ」と“せめぎ合い”は続いた。現在の状態については「考えてうまくいかず、それを根本から直さなかったことで、ツケが回ってきた」とも表現する。それでも、意図的にシンプル思考に戻すと、「いいショットも出たし、ミスの幅も狭まりました」という効果も表れたと話した。

7月29日には26歳の誕生日を迎えた。その前日には葭葉ルミに連れられ、夕方からディズニーランドで楽しんだが、その数時間が稲見にとっての“夏休み”。バースデー当日は、朝から夜8時頃まで練習場で過ごした。3週間のメンテナンス期間では、ラウンドも北谷津にあるショートコースを1回だけ回った程度で、じっくりと自分の体と向き合った。

「ここ1~2年は良くない状態。芝の上で嫌なロケーションだと、まだ嫌なイメージも出てくる」という現状打破へ。「もちろん結果は求めたい。26歳になって3週間体も休めたし、『気分一新で頑張ろー!』って感じでいきたいですね」。少しだけ気持ちに余裕も持たせながら、女王は復活の道を歩んでいく。(文・間宮輝憲)

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