「ハルの猛追を…」山下美夢有の全英制覇を地元紙はどう報じた?【カメラマン南しずかの米ツアー小話】

畑岡奈紗、古江彩佳、渋野日向子らに加え、2025年は過去最多となる日本勢13人が出場する米国女子ツアー。その動向にも注目だが、試合以外や海外勢のこぼれ話まで伝えるのはなかなか難しい部分も…。そこでツアーを長年取材しているカメラマン・南しずか氏が気になるネタをピックアップ。これを見れば“米女子ツアー通”になれるかも!?

山下美夢有が海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)を制した。イギリスの地元紙は、どう報じたのだろうか? 優勝から一夜明けた翌日、8月4日付の各朝刊を調べてみた。

山下の優勝を大きく扱ったのは4社。開催地ウェールズの有力紙「Western Mail」は「YAMASHITA HOLDS OFF HULL CHARGE(山下がハルの猛追を退けた)」という見出しだった。チャーリー・ハル(イングランド)が2023年大会に続き、またも2位で終え、悲願のメジャー初制覇に届かなかったということだ。

イギリスの一般紙「デイリー・テレグラフ」、「ガーディアン」、「アイ」の見出しと内容も、いずれも似たり寄ったりで、英国の人気選手を上回った山下の安定した強さを称えるもの。3打差で出たハルは、一時山下に1打差を迫ったものの、山下が13番、14番でパーセーブしたのに対し、ハルは16番、17番を連続ボギーとして勝負あったと綴られていた。

ハルは惜敗したが、大勢のギャラリーを引き連れ、大会を盛り上げた。「いま、ヤマシタのスコアは?」、「チャーリーのボールはバンカーに入っちゃったかー!」、「次、何打目?」など、山下とハルのプレーを交互に見て、優勝争いの行方を見守る観客も多かった。

山下の強さは、ハルの追撃に一度も首位を譲らなかった選手として、英国で印象づけたに違いない。(取材・文/南しずか)

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