現代ヘッドと相性◎ ルーキー・中村心は“閉じて開く”スイングで250ヤード超えを連発!【プロコーチが解説】

ルーキーながらも4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」にて優勝争いを演じた中村心。平均250ヤード超えのドライバーショットを武器に、第1回リランキングを19位で突破。そんな初優勝に期待のかかる中村のスイングをプロコーチの平尾貴幸氏が解説する。
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飛距離が魅力の中村選手。その原動力となっているのが、上半身をしっかりと捻っていること。胸郭を捻ってクラブを上げています。体を捻じれば上へ伸び上がりやすいのですが、ダウンスイングでは背中を丸めるようにして前傾角をキープしているので、頭の高さは変わっていません。力を効率良くボールに伝え、再現性も高まる理由です。
 
インパクトからフォローにかけて頭は下がっていますが、決して右サイドが下がっているわけでありません。背中をグッと丸め、胸を下に向けるようにしているから、頭が下がっているのです。遠心力を上手く使って回転していくので、前傾通りにきれいに回り、クラブが下から入ることはありません。
 
インパクトで肩のラインが開いているのは、大型ヘッドとの相性の良い動きです。実は大型ヘッドは、フェースを“開いて閉じる”よりも、“閉じて開く”方がスクエアにインパクトしやすくなります。つまり、バックスイングではできるだけフェースを閉じ、ダウンスイング以降で徐々に開いていき、ちょうど良いところでインパクトを迎えると効率良く飛ばせるのです。
 
中村さんもフェースを閉じてシャットに上げて、切り返し以降は積極的に体を回転させ、どちらかといえばフェースが開く動きをしています。そのフェースを開いていく過程で、肩のラインも開いていくのです。さらに、迷いなく振り切れていますし、飛距離も出ている。これからの活躍が楽しみですね。

■中村心
なかむら・こころ/2005年生まれ、山口県出身。5歳からゴルフを始め、アマチュアの頃から数々の大会で活躍。23年には「日本女子オープン」で14位タイに入りローアマを獲得した。24年のプロテストに合格し、今年4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で優勝争いを演じた。ヤマエグループHD所属。

■解説:平尾貴幸
日本大学ゴルフ部出身。10歳から本格的にゴルフを始め、25歳からインストラクターに。ジュニアやアマチュア、プロゴルファーまで、機能解剖学をもとにトレーナーと連携したレッスンが人気。ティーチングプロA級取得。

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