ロシア軍のミサイル攻撃をドローンが“間一髪回避”その後返り討ちに 旧式の防空システムの弱点とは?

ウクライナ国防省は2025年7月23日、ロシア軍の9K35「ストレラ-10」近距離防空ミサイルシステムの攻撃を回避し、反撃する映像を公開しました。

ロシア軍の9K35「ストレラ-10」の攻撃を回避

 ウクライナ国防省は2025年7月23日、ロシア軍の9K35「ストレラ-10」近距離防空ミサイルシステムによる攻撃を回避し、反撃を行う映像を公開しました。

 映像では、偵察ドローンに向けてストレラ-10が対空ミサイルを発射するも、ドローンがこれを間一髪で回避する様子が映し出されています。

 ミサイル発射後、ストレラ-10は位置を移動して反撃からの回避を試みましたが、偵察ドローンが取得した情報をもとに飛来した別の自爆型ドローンによって攻撃を受けたと見られます。

 欧州の防衛系メディアによれば、このようなドローンによる対空ミサイルの回避は珍しいケースではあるものの、過去にも数例確認されています。背景には、赤外線誘導ミサイルではドローンのエンジン熱が小さく、センサーによる捕捉が困難なことが挙げられます。また、レーダー誘導式のミサイルであっても、もともとヘリコプターや航空機といった大型目標を対象に設計されているため、小型かつ低速なドローンに対しては追尾が難しいケースもあるようです。このため、現代の戦場において旧式の防空システムが持つ脆弱性を指摘する声も出ています。

 なお、2024年7月には、ロシア軍の9K330「トール」防空ミサイルシステムが発射したミサイルをドローンが直前で回避する映像も公開されています。これについて、ウクライナ軍参謀本部戦略局の公式テレグラムは、「極めてユニークな映像」とした上で、映画『マトリックス』に登場する主人公ネオが体を大きく反らせて銃弾を避ける“マトリックス避け”を彷彿とさせると評しました。

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