全盛期のタイガーを彷彿とさせる活躍 最強シェフラーが見せた全英圧勝劇に選手たちの本音は?

<全英オープン 最終日◇20日◇ロイヤル・ポートラッシュGC(北アイルランド)◇ 7381ヤード・パー71>

今季男子メジャー最終戦「全英オープン」は、スコッティ・シェフラー(米国)が2位に4打差をつける圧勝で幕を閉じた。
出だしの1番パー4で1メートルにつけてバーディ発進。8番パー4でダブルボギーを叩くも、すぐに9番でバーディを奪い返し、後半もミスのないプレーで一切の隙を見せなかった。

世界ランキング1位の選手が全英オープンを制したのは、タイガー・ウッズ(米国)以来の快挙。独走での勝利にもかかわらず、本人は「厳しい1週間だった。僕にとっては挑戦だった。コースは難しいし、週末は集中するのが大変だった」と、ようやく終えた戦いを振り返った。

今季は5月の「全米プロゴルフ選手権」に続くメジャー2勝目。2022年、2024年の「マスターズ」を含め、メジャー通算5勝目となり、キャリア・グランドスラム達成まで残すは「全米オープン」のみとなった。

2022年2月の「WMフェニックスオープン」でのツアー初優勝からわずか3年半で男子ゴルフ界を席巻する存在となった29歳のシェフラー。その活躍に各選手はどのように見ているのか。

母国・北アイルランドでのメジャー制覇を目指していたローリー・マキロイは、「スコッティにプレッシャーをかけたかったができなかった。この1週間、彼は違う次元でプレーしていたし、この2年間、ずっと違うレベルに居る。我々にとってスコッティは超えたい“目標”になった」と語る。

ディフェンディングチャンピオンとして連覇を狙ったザンダー・シャウフェレ(米国)は、「タイガーのようにゴルフ界を支配する選手がこんなに早く現れるとは誰も思っていなかっただろう。彼を負かすのは難しい。リーダーボードに名前が挙がると我々にとっては最悪だ」と苦笑い。

19年のロイヤル・ポートラッシュ大会を制したシェーン・ローリー(アイルランド)は、「スコッティの足が安定していて、アダム・スコットのようなスイングをしたら、タイガー・ウッズだと思っただろう。完璧なスイングではないかもしれないが、スコッティのプレーは本当にすばらしい」と称賛した。

同じテキサス州出身のジョーダン・スピースも、「スコッティのすごいところは、『スーパースター』になることに関心がないこと。試合が終わればゴルフから離れる。スコッティのようなスーパースターは現代では見たことがないよ」と述べた。

さらに、トミー・フリートウッド(イングランド)は「もしスコッティが今のプレーを続ければ、いずれ彼のことを歴代の名選手と同じように語ることになるだろう」と将来を予見した。(文・武川玲子=米国在住)

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