
<全英オープン 3日目◇18日◇ロイヤル・ポートラッシュGC(北アイルランド)◇ 7381ヤード・パー71>
北アイルランドの英雄ローリー・マキロイが、ムービングデーに観客の大歓声を引き出した。第3ラウンドで「66」の好スコアをマーク。首位を行くスコッティ・シェフラー(米国)とは6打差ながら4位に浮上した。
圧巻は12番パー5。ティショットは362ヤードのビッグドライブで、残り156ヤードからの2打目をピン左奥17メートルにつけた。大観衆が見守る中、イーグルパットを見事カップに沈めると、マキロイは右手を大きく天に掲げた。コース中に大歓声が響き渡ると「こんな“轟音”は聞いたことがない」と興奮。「本当にうれしい一瞬だった」と喜んだ。
序盤から快調に飛ばし、4ホールを終えて3バーディ。「完璧なスタートだった。少なくとも11番までは、7番(パー5)のパーがボギーのように感じたほど」と好調だった。11番はボギーとしたが、12番で値千金のイーグル。地元での栄冠へ望みをつないだ。
「スコッティは、『スコッティ』のようにプレーしている。それは決して驚くことじゃない。この2〜3年、ずっとそのプレーを見てきた。すばらしく安定していて、ミスがない。きょうも14番でボギーにしそうだったが、しっかりセーブした。
パターも安定するようになって、もう弱点がない。スコッティを追い詰めるのは容易ではない。信じられないほどいい選手だ」と、世界ランキング1位のライバルに称賛を送った。
それでも諦めるつもりはない。「もう一日、このファンの前でプレーできることは本当にうれしい。もし、あしたもきょうのようなスタートができればチャンスはある。これまでも大舞台で逆転したことはあるしね。あしたの挑戦を楽しみにしているよ」。母国で大逆転を目指す。(文・武川玲子=米国在住)