岩永杏奈は今大会ベスグロの「67」で猛追の2位 初日61位から“ナショチ”が面目躍如の追い上げ 

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 最終日◇20日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6462ヤード・パー72>

優勝候補の一人だった岩永杏奈(大阪桐蔭高2年)が圧巻の「67」をマークし、1打差の2位まで追い上げた。最終組の2組前から出て、5番パー5からの3連続バーディで追撃開始。バーディパットの距離は5番と「もう少しで入りそうでした」という6番パー3が50センチ、残り170ヤードの2打目を6番アイアンでピンそばにつけた7番パー4が30センチと“神ショット”の連発で、あっという間にV争いの中心となった。
「きょうはショットが本当によかった。後半はもったいないボギーもあったけど、バーディも4つ取れた。きょうのプレーはよかったと思います」

スコアは選手やキャディがJGAから渡された端末を使って各自で入力し、リアルタイムで全体のスコアや順位も分かるようになっている。優勝した中澤は途中経過の順位をまったく気にしていなかった。岩永は真逆で「けっこう、ずっと見ていました」と常に自分の位置と展開を把握していた。

見る派、見ない派のどちらが正解だったかを論じるつもりはないし、多分、どちらも正解なのだろう。前者の岩永は「後半に入ったときは2位になっていた。11番で先にボギーが来たけど…」と戦況をしっかり見極め、自分を鼓舞するようにスイッチしてバーディを重ねていった。まだ16歳の高校2年生ながら、日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームのエース格として経験を重ねてきた。

最終18番は「狙っていた」と5メートルを沈めるバーディ締めで、ついに首位に並んだ。直後に最終組の中澤が16番でバーディを決めて再び頭ひとつリードを許したが、今大会のベストスコアとなる「67」で最後まで混沌としたV争いを演出。61位と大きく出遅れた初日から巻き返す面目躍如の2位だった。

前週の「宮里藍 サントリーレディス」まで3週連続で国内女子ツアーに出場した。今年前半の大きな目標にしていた女子アマ日本一決定戦は4連戦目。大会前は「正直言って疲れはあります」と話し、大会中もマッサージなどの体のケアを続けて4日間を乗り切った。

24日(火)からは愛知で開催される「トヨタジュニアゴルフW杯」(中京ゴルフ倶楽部石野コース)に出場する。日の丸を背負って戦う5連戦目のラストマッチ。「団体戦で優勝したいです」。次代のエース候補は小さな声だが、はっきりと言い切った。(文・臼杵孝志)

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