「誰かが勝ったら…」 菅楓華、荒木優奈、中村心、入谷響、馬場咲希…人材豊富な2005年度生まれは何世代になる⁉【現地記者コラム】

先週の国内女子ツアー「ヨネックスレディス」は、プロ2年目の20歳、高野愛姫(あいひ)が最終日に「64」をマークして逆転で初優勝を遂げた。前週の稲垣那奈子に続く、一昨年のプロテスト合格組の96期生による2週連続優勝。そして同組で高野に最後まで追いすがったのがルーキーの荒木優奈だった。差を縮めようと攻めてボギーをする場面もあり、トータル10アンダー・3位タイという結果に。2週前の「ブリヂストンレディス」の2位に続いて、惜しくも優勝を逃した。
目の前で勝者のバーディラッシュを目の当たりにした荒木は、「勝つ人ってどんなパットも入る。自分も頑張ろうと思っていたけど、本当にすごいと思って見ていました」と感嘆の声をあげるしかなかった。ただ「最後まであきらめずにできるようになったと思うし、優勝目指して頑張りたいなと思います」。ここからも昨年プロテストに合格した97期生の初優勝一番乗りを目指すことになる。

荒木にとって同期のライバルといえば、「スタジオアリス女子オープン」でプレーオフの末2位になった中村心や、ドライビングディスタンス2位(258.45ヤード)につけ、すでにトップ10入り4度の入谷響、トップ20入りを3回達成している徳永歩と、今季レギュラーツアーで活躍する名前がすぐに上がる。実は4人とも2005年度生まれ。海の向こうで活躍する馬場咲希、一昨年のプロテストトップ合格の清本美波も同学年だ。

なかでも05年度生まれでプロとして最初に注目を集めたのは菅楓華だろう。一昨年のプロテストに合格した96期生で、昨季はメルセデス・ランキング(以下、MR)63位で惜しくも初シードは逃した。しかし今季は開幕戦から3試合連続で最終日最終組に入るなど、ここまで2位2回を含むトップ10入り6回をマークし、今季のMR3位とツアーの顔になりつつある。

4人のルーキーより一足先にプロになった菅は、「私たちの年代は〇〇世代と名前がついてもおかしくないぐらい(人材が)そろっていると思います」と話す。2週間後に迫った第1回リランキングの暫定順位を見ても1位・菅、2位・荒木、3位・入谷と上位を独占している。

〇〇世代の走りは、1998年度生まれの黄金世代。渋野日向子や勝みなみ、小祝さくら、原英莉花、河本結ら15人の優勝者を輩出している。2000度生まれは古江彩佳、西村優菜、安田祐香、吉田優利、阿部未悠、そして稲垣那奈子も加わりプラチナ世代とも。竹田麗央、川崎春花、神谷そら、佐藤心結、櫻井心那、尾関彩美悠の優勝者を輩出する2003年度生まれはダイヤモンド世代と呼ばれている。

05年度生まれは、まだ優勝者は誕生していない。菅が続ける。「誰かが勝ったらみんな勝ちだすんじゃないかなと思います。今年中に。逆に誰かが勝たないと気合いが入らなかったりもあると思います」。菅の言葉を借りれば、同学年の誰かが勝つと数珠つなぎ的に優勝者が誕生するかもしれない。

05年度生まれの誰かが優勝する前に〇〇世代の名称は練っておかないといけないかも?(文・小高拓)

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