“世界にひとつ”の「かっこいい」素振り棒を発見! 方向性、飛距離アップの強い味方に?【男子ツアーの“ヒトネタ”】

ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内メジャー「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」が行われている、宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)から。

国内男子ツアーは今季メジャー第2戦を迎える。練習日の3日(火)は雨が降るなか、選手たちがそれぞれ調整に励んでいた。そのなか、多くの選手たちのキャディバッグに同じ木製のバットが入っている。

それはエリートグリップの『ソリッドウッド』(Solid Wood)という練習器具。野球のバットのように丸くなく、打つ面が平らなクリケットバットを細くしたような形をしている。さらにソリッドウッドには、選手それぞれの名前とインスタグラムのユーザーネームが彫られており、“世界に1つだけの素振り棒”と言ってもいいだろう。
このユーザーネームを入れて配布することになったキッカケは、ソリッドウッド第1号使用者でもある西村優菜。遊び心で入れてSNSにアップしたところ、思いのほか「僕も入れてほしい」という要望が多かったのだとか。そしてインスタグラムのアカウントを持っている選手は、もれなくユーザーネームが刻まれることとなった。

開幕戦の「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を挙げた生源寺龍憲も練習場に来るなり、ソリッドウッドを振ってウォーミングアップを開始。生源寺はスイング中にフェースローテーションを使ってボールを飛ばすのが「苦手」で、「抑える」ことを常に意識している。ドローボールやフェードボールを打つ際は、アドレス時の肩や足、フェースの向きを変えるだけで、スイングの動きは変えない。「アドレスで球をコントロールしている」。
この器具はそんな生源寺にピッタリ。「丸くなく面があるので、開閉の動きをしないように振ることを意識しやすいです」と、練習効果の高さを感じている。アドレスでは“面”が目標方向に向け、スイング中は軌道に対して、“面”が開閉しないように素振りを行う。振っていて「気持ち良いです」と好感触を得ていた。

生源寺のようにローテーションを入れたくない選手もいれば、あえてローテーションを入れてスイングしたい選手もいる。スイングのポジションごとに“面”を意識しながら振ることができるため、どちらのタイプにも、もってこいの1本だ。

ソリッドウッドは重いほうから675グラム(タイプ1)、665グラム(タイプ2)、540グラム(タイプ3)、400グラム(タイプ4)の4種類がある。タイプ1とタイプ2は10グラムしか変わらないが、タイプ1になるほど面がワイドで空気抵抗がかかるため、振り心地が異なる。

生源寺は「1は少し重すぎるなと感じて、2や3だとトレーニングに良いなと思い、これはクラブと同じ感覚で振れるからいいなと思っています」と、スタート前のウォーミングアップで使用するため、一番軽い400グラムを選んだ。重いタイプは“面”を意識できるだけでなく、トレーニングの一環にもなる。“飛んで曲がらない”スイング作りに役に立つ。
小袋秀人もソリッドウッドを使用する選手のひとりで「(スイング中のフェースの向きは)一番大事になるところなので、そこは意識しやすいですし、重心なども微妙にあるから(向きを)感じやすい。その辺はめちゃくちゃいい」と絶賛する。小袋は4つの重さすべて試し、「程よい重さと程よい面の感じがほしいと思い、これにしました」と2番目に軽い540グラムを選んだ。
 
他にも、エリートグリップの契約選手である池村寛世をはじめ、「前澤杯」を制した小西たかのり、「中日クラウンズ」で復活勝利の浅地洋佑、「関西オープン」で初優勝を挙げた金子駆大など、今季の主役たちも愛用している。名前が彫られて「かっこいい」ことも、選手たちが気に入っている理由だ。優勝者たちのマストアイテムになる…かも?(文・高木彩音)

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