山下美夢有はプロ初の3連続ボギー発進もイーブンパー 中断に感謝「気持ちをリセットできた」

<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 3日目◇19日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6506ヤード・パー72>

2週連続優勝を狙って4位から出た山下美夢有の雨のムービングデーは、まさかの3連続ボギーで始まった。
パー5の1番はフェアウェイから残り94ヤードの3打目をグリーン奥のエッジにこぼし、1メートルのパーパットはカップに蹴られた。2番はティショットを左ラフ、2打目もグリーン左手前のラフにつかまって3オン2パット。3番は1.5メートルのパーパットがまたもカップに嫌われての3パットだった。

2年連続の年間女王に輝いた2022年と23年はパーセーブ率も1位の座についた。22年は90.4835%、昨年は90,0585%で、今季も前週まで91.7796%で1位。ボギーを打たない女王の3連続ボギーは、3月「明治安田レディス ヨコハマタイヤ」第2ラウンド以来9度目で、出だし3連続はプロ5年目で初となる“珍事”だった。

出はなをくじかれる悪夢に表情は険しくなる。そんなイヤな流れを変えてくれたのが、雷雲接近による競技中断だった。雨脚も強くなり、競技が再開したのは1時間43分後。イラつく気持ちをクラブハウスでクールダウンするには十分な時間だった。

「中断のおかげで気持ちをリセットできた。あのバーディは大きかったと思います」

再開は1.5メートルを残した5番のバーディパットから。丁寧に沈めてスコアを1つ戻すと、3打目をピン横50センチにつけた8番パー5からは連続バーディ。前半で“借金”を完済した。後半は1バーディ・1ボギーにまとめてイーブンパーのトータル10アンダー。スコアを伸ばすことはできなかったが、我慢のゴルフに及第点をつけた。

「1番の3打目は自分ではナイスショットだと思ったけど、思ったより飛んでいた。きょうは距離感がなかなか合わなかったし、パットも良くなかった。全部ダメだったけど、イーブンに戻せたのは良かった」

1打差だった首位とは3打差に広がった。それでも、足踏みだった一日を思えば御の字だ。「明日は伸ばすしかない。しっかり調整していいプレーができるようにしたいです」。今季は7度の2位など、あと一歩のところで涙を飲んできたが、前週の「富士通レディース」で待望の初優勝。ようやく巡ってきた運気は、まだ山下にある。(文・臼杵孝志)

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