安田祐香が師匠・坂田信弘氏に捧げる“涙”の初優勝「天国で見てもらえていると思う」

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇22日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6638ヤード・パー72>

昨年は2位が2回、今年も2位が1回と優勝まであと一歩に迫っていた“プラチナ世代”の安田祐香。悪天候の影響で27ホールに短縮競技となった宮城決戦を制し、ツアー初優勝を挙げた。「うれしいです。これまで優勝争いをしても、なかなか勝てなくて…。(試合が)終わってみれば一瞬で、パニックです」と素直な心境を告白した。
初日から雨が降る厳しいコンディションながら、自己ベストタイの「65」をマークし、単独首位発進。最終日はインコース9ホールのみのプレーとなったが、「緊張感は少しありましたが、落ち着いてプレーできたかな」。4バーディ・2ボギーにまとめて、初の栄冠を手にした。

安田は2017年に「日本女子アマ」制覇。19年「アジアパシフィック女子アマ」では8打差をつける圧勝を飾るなど、トップアマとしてその名をとどろかせた。しかし、プロ入り後は持病の腰痛が悪化。未勝利のまま、プロ5年目を迎えた。「『優勝できない』とか、『体力がない』とかを言われたりして悔しかった。でも、自分では1年ごとに成長していると思っているし、5年が長かったとは思わない」と胸を張る。

同世代には古江彩佳、西村優菜、吉田優利らがいる。アマチュア時代から切磋琢磨をしてきた仲間たちは、舞台を米国に移して活躍を続けている。「みんなアメリカに行ってしまって寂しいですけど、すごく刺激を貰える存在です。自分がダメな時でも、活躍してくれるのはうれしいですし、ずっと一緒にやってきた選手たちが世界を舞台に活躍をしてくれるのはすごく誇らしいです」。ようやく、仲間たちに吉報を届けることができる。

そのなかで、一番に優勝を報告したかった人がいる。ジュニアゴルファーを養成する『坂田ジュニアゴルフ塾』(通称:坂田塾)を主宰したプロゴルファー・坂田信弘氏。今年の7月22日に76歳で亡くなった。安田は門下生として、小学3年生の頃から指導を受けていた。

「できればテレビとかで優勝しているのを見て欲しかった。でも、天国で見てもらえていると思います」と目頭を熱くした。

用具契約を結ぶ住友ゴム工業が特別協賛する大会で、ホステスVを達成。今後の目標は、「常に上位でいられる選手でありたい。これからも安定した戦いを続けていきたいです」。2勝目、3勝目と積み上げていく。(文・神吉孝昌)

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