ヘイデン・スプリンガーが『59』 米ツアー14度目の50台に「まさか…信じられない」

<ジョン・ディア・クラシック 初日◇4日◇TPCディアラン(イリノイ州)◇7289ヤード・パー71>

会場のTPCディアランは雨でソフトになっていたという。午前8時35分に1番からスタートしたハイデン・スプリンガー(米国)は2番パー5でイーグルを奪取。3番から4連続バーディを奪い、8、9番も伸ばすとハーフ「27」をマークした。
「これは50台が出せるかも…と必死で考えないようにした」。10番からは5連続パー、これで50台の夢も潰えたかと思ったが、15番でバーディ。17番パー5は55ヤードからの第3打が直接入ってイーグルを決めると、最終18番パー5は3メートル半を沈めてバーディ。大台の『59』をマークすると「まさか…信じられない」と自身もあ然としたという。

PGAツアーでは史上14度目の50台で、最少スコア記録の「58」はジム・フューリク(米国)が2016年「トラベラーズ選手権」の最終日、TPCリバーハイランズ(パー70)でマーク。59は1977年のアル・ガイバーガー(米国)から始まり、2020年のスコッティ・シェフラーらが記録。もっとも最近では今年6月のトラベラーズ選手権でキャメロン・ヤング(米国)がマークした。

スプリンガーは米テネシー州ナッシュビル出身の27歳。昨年の最終予選会を経て今季はフルシーズンを戦っている。3月の「プエルトリコ・オープン」で3位タイに入ったが、4月後半から6試合連続で予選落ち、来季のシードも危ぶまれる状態だった。6月の「全米オープン」は出場できず、下部ツアーのコーン・フェリー・ツアーで戦った。その翌週にスイングコーチと調整を行うと、先週の「ロケット・モーゲージ・クラシック」でトップ10入りを果たした。

19年にプロ転向したスプリンガーは、21年に幼い娘がエドワーズ症候群という難病と診断され、3歳でこの世を去った。その直後に最終予選会に挑戦したという強い精神力を持ち合わせている。「(娘のことで)気持ちが強くなったのかは分からないけれど、どんな困難なことがあっても前に進むという方法を見つけられることは知っている」とスプリンガーはにこやかに語った。(文・武川玲子=米国在住)

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