吉田優利は“ボギー→ダボ”からのナイスカムバック 5位発進も「気を引き締めて」

<全米女子オープン 初日◇30日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>

米カリフォルニア州で4月に行われた予選会を首位で突破し、この試合に出場することがかなった吉田優利は、イーブンパー・5位タイの好発進を切った。

3番のボギー、5番のダブルボギーと、スタート直後は不穏な空気も流れていた。それでも「きょうはミスが大ミスにならなかったのが一番大きい。ダボは打ってしまったけど、そこはあすに修正できれば」と悪い流れはすぐにおさまった。7、8番の連続など、そこから4つのバーディを奪い、気がつくとトップ5圏内にまで上っていた。

全体のアンダーパーはわずか4人と、今年も全米の舞台ではタフさを求められる。「周りもスコアを崩してるのは変わらないので、しっかり落ち着いて。自分だけじゃないっていうところを強く意識づけていました」。もちろん無いに越したことはないが、ボギーはどこかで来ることを前提に、いい意味で開き直ることができている。

最難関だった打ちおろしの12番パー3では一見、大きなピンチを迎えたようにも見えた。ここはグリーンを横断するような形で伸びるクリークに加え、奥から手前にかけ傾斜で下っている。しかしそのなか吉田は、左奥のバンカーに入れてしまう。少し力加減を間違えたら、一気に傾斜をくだり、クリークの餌食になる。現に世界1位のネリー・コルダ(米国)も、奥のバンカーからクリークにボールを落として『10』を叩いた。

ただ、吉田にとっては「入れるなら、そのバンカーだな」と想定内のできごと。実際にそこから見事に寄せきり、1パットのパーで沈めた。「すごいうまく、うまくいきすぎたホールだとは思います」とは言うが、計算された“ミス”だった。

上位で初日を終えたが、「皆さんレベルも高いし、あすがダメだったら予選落ちもある。しっかり気を引き締めてゴルフをしたいと思います」と気の緩みなどない。首位・笹生優花との差はわずか2打。その背中を追いかける。(文・間宮輝憲)

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