開幕前日の“サプライズ”…「いい9ホールでした」 西村優菜は憧れのチョン・インジとともに最終調整

<全米女子オープン 事前情報◇29日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>

「たまたまだったので、すごくうれしかったし、いい9ホールでした」。西村優菜の開幕前日の練習ラウンドは、朝から笑顔がこぼれる“組み合わせ”になった。「憧れ」と公言するチョン・インジ(韓国)が当初予定していたスタート時間を変更したことで、一緒に10番からプレーする機会を得た。
インジといえば、前回ランカスターCCで全米女子オープンが行われた2015年大会の優勝者でもある。西村も「インジさんが勝ったコースだから、『どんなところなんだろう』と思ってワクワクしながら来ました」と訪れることを楽しみにしていた。今週の月曜日には動画でその大会のハイライトを見て“イメージ作り”もしたほどだ。

「いろいろ話しもできました。『勝ったときと比べて(コースは)どう?』とか聞いたり、『ハイライトを見たよ』とも言いました。コースは知ってると思うので、どういう感じでプレーするのかなとか思いながら見ていました」。このハッピーなできごとは、同時にとてもいい“教科書”に触れる時間にもなった。

西村にとって、この全米の舞台はいわば乗り越えないといけない壁でもある。20年、22年、23年と過去3度出場しているが、ここまではすべて予選ラウンドで敗退。「いつも4日間戦えないまま終わってしまう。でも一番の目標でもある。まずは決勝ラウンドを戦ってみたいです」という思いも強い。パー5は7番と13番の2カ所のみで、400ヤード超のパー4が続くことには「全米はいつも長い」と笑うしかない。それでも「しっかり耐えながら」。これこそが、この舞台で必要になる。

開幕までに計2ラウンドをプレー。アプローチだけのチェックも含めれば、3ラウンド近くコースも回った。事前の“動画チェック”では、「当時のインジさんはけっこう飛んでいたのもあるけど、ステディにというか、とにかくフェアウェイに打って、チャンスじゃなくても(グリーンに)乗せて2パットで、という印象でした」とセーフティにいくことが大事だということも確認。「メリハリ」を大事に、決して無理することなく訪れたチャンスをものにしていくイメージを抱く。

「強いアマチュアも出てきますし、みんながここを目指して来る世界一の舞台というイメージです」。“インジの教え”も胸に、タフな4日間をしっかりと戦い抜く。(文・間宮輝憲)

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