
<HSBC女子世界選手権 2日目◇1日◇セントーサGC(シンガポール)◇6775ヤード・パー72>
タフなコンディションでは、バーディを獲るだけではなくボギーを打たないことも重要になる。畑岡奈紗はチャンスをものにしながら伸ばし、そして最後まで耐えた。
1つ伸ばして迎えた9番では、グリーン左奥の窪地にボールがこぼれ、ショートサイドのアプローチが残ったが3メートルを決め切り“ガッツポーズ”のパー。そして14番、16番でバーディを奪うと、終盤に試練が立ちはだかる。
17番パー3ではティショットがグリーンを捉えず、下り3メートルのパーパットを残した。それを「うまく距離を合わせられた」とセーブ。最終18番では左奥のショートサイドに外し、3打目のアプローチは「ボールとクラブの間に強めの芝があった。難しかった」とクラブが上手く抜けずカラー止まり。そして同じウェッジで転がした4打目を直接カップに流し込んだ。
「ラインが見えていたのでちょっとスライスかなと狙っていった」という華麗な締めくくり。この日のボギーを1つに留めた。「先週はズルズルといってしまった感じがあった。(しびれる)パーパットが出るのはしょうがないけれど、それを決められるのは特にこういうコンディションだと大きい」とうなずく。
攻めと守りのメリハリをつけながら、4バーディ・1ボギーの「69」をマーク。首位と3打差の4位タイでターンした。「獲らなきゃいけないところはでてくると思うけれど、それで無理してスコアを落とす方がもったいない。自分の状態と見極めながらやっていきたい」。堅実かつアグレッシブに。2年ぶりの勝利を目指していく。(文・笠井あかり)