愛娘を亡くしたばかりのH・スプリンガー 来季のPGAツアー出場権を獲得

今年のコーン・フェリーツアー最終予選会(18日終了)は2012年以来12年ぶりにPGAツアーへ直接門戸が開ける道が復活。上位5名という狭き門ながらヘイデン・スプリンガー(米国)がトータル8アンダーで滑り込んだ。
悪天候でマンデーフィニッシュという厳しい条件で自身初となるPGAツアーカードを手にした26歳は、「今週はプレーするのに精神的に十分準備が整っているかを確認するためにきた」という。「先月はほんとに感情的に厳しい時間だった」と吐露した。
 
その理由は・・・3歳の愛娘、セイジちゃんを11月に亡くしたばかりだから。
 
20年10月1日、セイジちゃんはスプリンガーとエマ夫人の長女として誕生、しかし妊娠5ヶ月のときに、遺伝性疾患であるトリソミー18と診断された。トリソミー18の約半数は死産であり、誕生しても平均寿命は2週間を超えないという。セイジちゃんは3歳の誕生日を迎えることができたが残念ながら11月に旅立った。
 
スプリンガーはテネシー州ナッシュビル出身で、19年にプロ転向後、23年はPGAツアーカナダで2勝、PGAツアー下部のコーン・フェリーツアーの出場権はすでに獲得していた。
 
最終予選会の開幕前、「セイジは本当に特別な子。居なくなってとてもさみしい。今週、僕がPGAツアーの出場権を獲得できればトリソミーと戦う子供たちとその家族を助ける何かを始めたい。セイジはトリソミー18でもこれだけ生きられると証明したのだから」と大きな目標を掲げていたスプリンガー。来季はPGAツアーで戦う。(文・武川玲子=米国在住)

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