
2025年度下期から、りんかい線の新型車両が投入される見込みです。従来のイメージを大きく覆しそうな新型車両の詳細について、東京臨海高速鉄道に聞きました。
新型車両「71-000形」を2025年度下期から投入
りんかい線を運営する東京臨海高速鉄道は2023年11月6日(月)、新型車両「71-000形」(ななまん いっせんがた)の概要を発表しました。2025年度下期から営業運転を開始し、2027年度中に8編成80両を導入する予定です。
りんかい線では現在、1995(平成7)年に登場した、JR東日本の209系をベースとした70-000形が使用されていますが、新型車両はそれに代わる車両となります。 新型車両の前面は、70-000形の色調を継承しつつ、「優しい微笑み」を表現したデザインになる予定です。側面のカラーリングは、ホームドアの高さを考慮し、車両腰部から上部にかけて配置。エメラルドブルーのグラデーションにより、東京湾ウォーターフロントの水辺空間を表現するとしています。車体幅は70-000形より150mm拡大されます。 車内はホワイト基調で、車端部がネイビーとなります。座席の端に設置される袖仕切りは、ガラスを用いた半透明のものに。相互直通を行う埼京線・川越線用のE233系と同じく、ドア上部の2画面液晶ディスプレイ、ドア開閉表示灯も備え、列車情報管理装置のシステムや主要電気機器は二重系化されます。
新型車両のベースになった車両は?既存車両はどうなる?
さらに東京臨海高速鉄道に詳細をたずねたところ、以下の回答でした。――新型車両の製造会社を教えてください。 8編成すべてを総合車両製作所(J-TREC)で製造します。――新型車両のベースになった車両を教えてください。 J-TRECが製造している車両ブランド「sustina」の「S24シリーズ」(20m・4扉車)がベースとなっています。ちなみに、71-000形に一番近い車体は、相模鉄道の12000系です。 ――新型車両を総合車両製作所の「sustina」に決めた理由を教えてください。 衝撃時の安全性や、車体の凹凸を無くした高い美観性から「sustina S24シリーズ」を採用しました。――新型車両の編成の構成(電動車や付随車の位置など)はどうなるのでしょうか? 電動車や付随車などの構成は、70-000形の配置を受け継いでいます。 ――新型車両でこだわったポイントを教えてください。 おおらかで広がりのある前面形状や、車体腰部から上部にかけて配置した大型のカラー帯などで、りんかい線らしさを追求しました。 ――既存の70-000形の今後について教えてください。 他事業者への譲渡も含めたリユースの方法を検討しています。ただ、現在のところは発表できる詳細情報はありません。