かなりの伸ばしあいになりそうです! 日本らしいコースでの米ツアーで必要な力は…【大西翔太のSHOWTIME】

<TOTOジャパンクラシック 初日◇2日◇太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)◇6598ヤード・パー72>

日本で唯一開催される米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」が行われる。日本ツアーのランキング上位選手と海外トップ選手がしのぎを削り、盛り上がることは間違いなし。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が展望を占う。

■バーディ合戦の伸ばしあいに

昨年と異なり、舞台となるのは茨城県にある太平洋クラブ美野里コース。当地で前回TOTOが行われたのは3年前の2020年大会で、そのときはコロナ禍により日本ツアーの単独開催。さらに3日間競技だったが、申ジエ(韓国)がトータル19アンダーを叩き出して制した。

そのときのコースの様相は変わらない。「まずは非常にきれいでとても仕上がってます」と印象を話し始めると、続けて「ラフもそんなに長くなく、グリーンもそんなに硬くないので…」と伸ばしあいになることは必然的にも感じている。もちろん、「傾斜が強いグリーンなのでつけたところによっては攻略性が増します」というが、距離が長すぎないため2打目以降を短い番手で狙えることも多くなるという。

風もあまり吹かない、日本らしい林間コース。伸ばしあいとなれば「ピンチもうまく切り抜けないといけない」とボギーは命取り。ショットメーカーが“らしい”ゴルフでチャンスにつけ、それを決め切るパッティング力が必要になりそうだ。

■飛ばすショットメーカーに期待

海外トップ選手との争いが繰り広げられるなか、日本勢の優勝も「あると思います」と力強く話す大西氏。「ホームというのをアドバンテージに変えて、みんな頑張ってほしいですね」というなか、まず大西氏が活躍に期待したのが原英莉花だ。

今年自身2度目の“日本一”に輝いたプレーヤーだが、米ツアー2次予選会に挑戦していたこともあり、先週は3試合ぶりの日本ツアーに出場。上位争いを繰り広げ6位タイに入った。「先週見た感じ、調子がよさそうです。ショットもアプローチもパターも良く、自然と上位に来ると思います」と話す。

予選会は無念の失格となったが、今大会で優勝すれば、米ツアーメンバー入りとなりシード権が一発で手に入る。意識していないことはないだろうが、そんな“逆転”ロードも気になるところ。

さらに、19歳で今季4勝を挙げている櫻井心那の名前も挙げる。「まとめる力がある選手。球が曲がっていないように見えます」と、持ち味のショット力に太鼓判。櫻井も将来の米ツアー挑戦を明言している。

そして「上位に来てほしいという気持ちがあります」と、最後に期待を込めるのが渋野日向子。青木とも仲が良い渋野は、来季シード権のボーダーラインで厳しい戦いが続いているが、“母国開催”をパワーに変えてほしいと応援する。「ホームの力をプラスに。ギャラリーさんを巻き込んでプレーできるのが“HINAKO SHIBUNO”なので、ここでシードを決めてほしいなという想いです」とエールを送った。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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