フィル・ミケルソン(米国)は18日、自身のX(旧ツイッター)を更新、依存症になっていた“ギャンブル”から脱却を宣言した。
9月に米国で人気のNFLシーズンが開幕。「待ち望んだアメリカンフットボール!」と始まるミケルソンの長文メッセージは、「今年は一切、アメリカンフットボールのゲームに賭けない。なぜならギャンブル依存は私の中で一線を越えてしまったから、もうまったくおもしろいものではなくなった」とした。
さらに「われわれは金銭的に脅かされたことがないから、お金が問題になったことは一度もない。ただあまりにも(ギャンブルが)気になり、目の前の大切な人を考えることができなくてとても傷つけてしまった」と苦しい胸中の告白が続いた。
そしてエイミー夫人の力強い助けで今は立ち直ろうとしているとし、エイミー夫人への感謝も綴っている。何年もの間ドクターからの治療も受けて「依存症から立ち直っている。今はゆったりと座って、今に集中した日々を送れる」とした。
多くのスポーツギャンブルが行われる米国社会。「アメリカンフットボールのシーズンは、節度を持って楽しんでほしい。私の経験ではギャンブルに勝ったことよりも、大切な人との時間はずっと記憶に残るものになる」とファンへのメッセージで結んだ。
ミケルソンのギャンブル好きはつとに知られていたことだが先月、以前のギャンブル仲間だったプロギャンブラーのビリー・ウォルターズ氏(77歳)が『ギャンブラー:人生のリスクの秘密』を上梓。2006年にミケルソンとプロアマ戦で出会ってからともにギャンブルを行ってきたことを暴露。さらにミケルソンが自身が出場した2012年のライダーカップでも大金を賭けようとしたと語られた。ウォルターズ氏はインサイダー取引で5年の有罪判決。当時ミケルソンはウォルターズ氏が無罪になるための証人喚問を拒否したと同氏は綴っている。(文・武川玲子=米国在住)